こちらはの記事は『〈2023年度入試〉神奈川県 公立高「入試問題(共通選抜)その傾向と対策は?」』の、第2回です。
第1回【①全体傾向・数学・英語・国語】はこちらをご覧ください。
■〈2023年度入試〉神奈川県 公立高「入試問題(共通選抜)その傾向と対策は?」【①全体傾向・数学・英語・国語】
【社 会】
平均点低下したが5教科では最高計算が必要な問題も
全体の構成は次のとおりです。
大問1 世界地理
大問2 日本地理
大問3 歴史(古代から近代の日本と世界)
大問4 歴史(近代〜現代の日本と世界)
大問5 公民
大問6 公民
大問7 三分野融合等
地理・歴史・公民の3分野からまんべんなく出題されています。
平均点は62・4点(追検査含む)と、前年よりは下がったものの5教科の中では最も高くなっています。正答率が50%を下回る問題も、小問32題中5題しかありませんでした。
最も正答率が低かったのは、歴史分野の問4(ウ)の年代の古い順に並べ替える問題でした(39・2%)。題材が20世紀後半の東南アジアの歴史ということもありましたが、このような歴史の流れや前後関係・因果関係などを問う問題は、受験生にとっては大きな難関のひとつです。語句などの丸暗記では対応できないので、勉強法の見直しが必要な人もいるでしょう。
問題には表やグラフなどが多用されており、解答にあたっては一定程度の計算を必要とする問題もあります。これらの問題は正答率が低い傾向があるので、過去問などを用いて慣れておく必要があるでしょう。
【理 科】
複数の情報を整理し答えを導く力が必要
問1から問8までありますが、前半は各分野の基礎知識を問う問題です。
問1 物理
問2 化学
問3 生物
問4 地学
各3題計12題、配点は各3点なので、ここまでで36点です。地学分野の問4(ア)が正答率31・4%と低かったのを除けば、概ねよくできています。
後半も分野ごとですが、実験や観察を元にした応用的問題も含まれます。
問5 物理
問6 化学
問7 生物
問8 地学
最も正答率が低かったのは、問5(物理)の(エ)で16・2%でした。レンズと像の大きさの変化に関する問題でしたが2つ合って正解ということで、ハードルが高かったようです。この分野は正答率50%以上が4題中1題しかありませんでした。
問8(地学)も正答率50%以上が4題中1題と、苦戦した人が多かったようです。
知識問題や実験や観察の結果を問う問題は比較的よく出来ていますが、与えられた複数の情報を元に結論を導き出すような問題を苦手としている人が多いようです。過去問中心の問題演習を繰り返し、こうしたタイプの問題に慣れておく必要がありそうです。
不得意分野や単元がある人は、早急に取り組んでください。
【まとめ】
基礎基本の重視は変わらず
各教科とも、出題傾向は年度ごとに多少の変化はありますが、基本的には同じ形式、同じ内容の問題が繰り返し出題されています。ですから一日も早く過去問に取り組む必要があります。
知識を活用する力、情報や資料を読み取り、判断して答えを導く力などをつけることが大切です。
(よみうり進学メディア編集部)
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