入試はそんなに遠い話ではありません。本番まで9か月、今すぐスタートを
コロナ禍の下、3回の入試が行われましたが、来春の令和6年度入試(2024年度入試)は、久しぶりにコロナの影響を受けない入試となりそうです。
6年度公立入試については今のところ大きな制度変更はない模様です(令和5年4月末現在の情報に基づいています)。
ただし、私立入試を含め細かな点では変更事項があるかもしれません。今後の情報に注意を払いましょう。
今回では、受験勉強の方法をはじめ、入試を乗り切るための4つのヒントをお送りします。
勉強時間は多いにこしたことはありません。やり方や中身も大事ですが、やはり量も必要です。
夏休み前や夏休み前半までは部活を続けている人も多いと思われます。また、学校行事も多いとと思われます。
したがって、それほど多くの時間は確保できないかもしれません。そんな中でも2時間から3時間の家庭学習を習慣化するのが当面の課題となります。
皆さんの先輩たちの多くが、受験直前になって「もう少し早く始めておけば良かった」と言っています。早くというのはいつごろかと聞くと、遅い人で夏休み初め、早い人で3年1学期という答えが返ってきます。中には2年生のうちからという人もいますが、それはもう過ぎてしまったので、皆さんは今から始めましょう。
勉強は「量よりも質が大事」という考え方もあります。間違ってはいないと思います。
ですが、今の皆さんには試行錯誤が必要です。最初から自分に合った方法は見つかりません。一番いい方法を見つけるためにはいろいろな方法を試してみなければなりません。それには時間が必要です。
入試直前になって、何かいい方法はないかと悩んでいるようでは残念ながら手遅れです。
勉強方法については次項で扱いますが、あくまでも基本的な方法です。少しずつ自分流にアレンジしなければなりません。
部活で疲れても、行事等で忙しくても、必ず机に向かう習慣をいまのうちにつけておきましょう。1学期とはそのための時間です。
入試問題では教科書にない内容は出題されません。
ですから教科書の内容を完全マスターしていればどこの学校でも合格できるという理屈になります。その意味で、教科書は唯一にして最強の参考書と言えるのです。もちろん、補助的に各種参考書を用意しておくのもいいですが、主役はあくまでも教科書です。
入試学力検査の出題範囲は1年から3年までの全範囲です。したがってこれから、1・2年生の内容を振り返らなければならない場面がしばしば訪れるでしょう。
皆さんの目の前に1・2年生の教科書がすぐ手に取れる状態で準備されていますか。いちいち探すのは面倒ですし、その時間は無駄です。最強の参考書である教科書を机の前にならべておきましょう。
入試問題と普段皆さんが受けている定期考査の問題は、問われている内容は同じですが、出題形式がやや異なっていると思われます。
おそらく、入試問題は定期考査よりも問題文が長く、複数の資料やグラフ、表などを読み取った上で解答する問題が多いでしょう。
ここで詳細を説明することは出来ませんので、早い段階で、ぜひ実際の入試問題を見ておいてください。これからの受験勉強の指針となるはずです。
模擬試験は出題内容、形式ともに実際の入試問題に近い形となっています。まだ自信が無いという理由で避ける人もいるようですが、出題形式に慣れるという意味では、早めにチャレンジしておくほうがいいでしょう。
教科書の内容を確実に自分のものにするために授業の受け方をいま一度見直す必要があるでしょう。
そこで考えてほしいのは、予習と授業と復習はワンセットであるということです。中心は授業ですが、前後に予習と復習があって完全なものになります。
復習はやっているが予習まではという人が多いと思われますが、これからは予習も心がけてください。基本的には復習重視でいいのですが、次の授業で扱われる教科書の内容をほんの少しだけ見ておくだけでも、授業の理解度がまったく違ってきます。
受験生が必要とする情報は2つあります。
ひとつは入試に関する情報、もうひとつは学校に関する情報です。
1:入試に関する情報
入学試験の制度や内容・方法などに関する情報です。
これらの情報は公開されています。入試は公平に行われなければなりませんから、そのための情報は公平に行き渡らせなければなりません。極秘の情報などありません。
2:学校に関する情報
皆さんが学校を選ぶ際、それぞれの高校の特色を知りたいでしょう。
学校情報も受験生が必ず集めなければならない情報です。
他にも知りたい情報はたくさんあると思いますが、主なものは以上の2つです。
公立高校入試情報に関しては、埼玉県教育委員会がまとめて発信しています。各中学校を通じて皆さんに伝えられますが、ホームページでも見ることができます。
また、県教育委員会の関連機関である県立総合教育センターのサイトにも多くの入試情報が掲載されています。過去3年間の入試問題とそれに関する分析なども見ることができますので、貴重な情報源となるでしょう。必要に応じていつでもアクセスできるようにしておきましょう。
私立入試に関しては、学校ごとに制度や仕組みが異なるので、面倒でも各学校のサイト(ホームページ)を開いて、それぞれ情報収集することになります。
ここまではスマホやタブレットなどがあれば自宅でも集められる情報でしたが、学校選びで本当に必要なのは、自ら行動することで集めた情報です。
そのための機会となるのが、学校説明会や体験入学などです。
本格的に始まるのは夏休みに入ってからですが、早い学校は5月、6月にも説明会や授業公開を実施します。
この時点ではまだ志望校がはっきりしていない人も多いと思いますが、学校説明会などに参加しているうちに、少しずつ自分の気持ちが固まっていくものです。ですから、最初の1校目をできるだけ早く訪問してみると良いでしょう。
なお、ほとんどの学校は人数制限つきの事前予約制をとっています。予約開始時期を各校ホームページでチェックしておきましょう。
受験勉強は計画的に行うべきです。何の計画もないままに行うと時間を無駄にしていまいます。入試は来年と言っても、実際にはもう8か月から9か月ほどしか残っていないのです。僅かな時間も無駄にするわけには行きません。
計画はまず大ざっぱに作りましょう。いい加減という意味ではありません。学期単位の計画、月単位の計画、週単位の計画というように、大きなくくりから小さなくくりというように、徐々に具体性を高めて行くということです。
本来であれば、本番までの計画を立てたいところですが、高校入試は初めて経験なので、なかなかイメージしにくいでしょう。そこで、ここでは夏休み終了時までの計画を立てることを提案しておきます。おおよそ4か月後までの計画です。それ以後の計画は、成果を確かめながら改めて練り直せばいいでしょう。
計画立案に先立って必要なのは、目標の明確化です。目標と計画は混同しがちですが、一般的には、先に目標があって、それを達成するために計画があるという関係になります。
たとえば「苦手な英語を強化する」というのが目標です。そのために何をやるか、いつやるかというのが計画です。
計画は、達成の度合いを見ながら変更し修正していいものです。むしろ、そうすべきです。しかし、目標はぶれてはいけません。ですから明確な目標設定が今すぐやらなければならないことです。
<私立高校>
1月22日(月)入試開始
※各校の募集人員・日程等は例年9月ごろまでに順次発表される
<公立高校>
2月21日(水):学力検査
2月22日(木):実技検査(芸術系学科等)、面接(一部の学校)
※令和5年4月末現在の情報
■埼玉県公立高校の日程について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県公立校「2024年度(令和6年度)入試日程決まる」
(よみうり進学メディア編集部)
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