よみうり進学メディア

埼玉 入試情報
2023.5.19

〈2024年度入試〉埼玉県 私立高校「令和5年度 私立高入試の概況」

令和5年1月に発表された私立高の中間応募状況によると、1月11日時点での応募者数は59,558人で前年度より1,528人減少。
しかし令和2年度からの推移をみると,54,202人→60,266人→61,086人となっており、今年度は6万人を切ったもののそれに近い応募者数であり、依然として高い私立志向であることが窺えます。

 

単願志願者は減少傾向

慶應義塾志木の自己推薦の応募者は8%の減、早稲田大学本庄のα選抜は10%減、立教新座は推薦が13%減。このように難関校では単願・推薦志願者が減少しました。

このほか、淑徳与野が24%減、開智未来が45%減、細田学園26%減、狭山ヶ丘23%減、星野(女子部)28%減など、大幅に減らした学校も多くありました。

単願志願者が増加した学校としては、栄東が前年度29%減になった反動で今年度は48%増。淑徳与野の影響を受けたのか、大宮開成が26%増。制服をモデルチェンジし、出願基準を緩和した聖望学園が19%増。同じく制服を変更し、新しい校舎が続々誕生している浦和実業が37%の大幅増などがありましたが、総じて減った学校の方が目立っています。

併願志願者は前年度並みを確保

併願志願者も増減がありましたが、慶應志木は4%減、早稲田大学本庄が2%減、立教新座が4%増と、難関校は若干の増減で留まっています。

栄東は1月22日の志願者は14%の減でしたが、2回目の1月23日は36%の大幅増、特待入試も14%増えました。

大宮開成は17%増、浦和実業も10%増えています。このほか川越東春日部共栄獨協埼玉星野(共学部)昌平本庄東国際学院埼玉栄埼玉平成正智深谷東野なども前年度並みの志願者を集めました。

一方で淑徳与野が18%の減、城北埼玉が19%減、ほかに狭山ヶ丘山村学園武蔵越生大妻嵐山西武台などは10%程度の減になるなど、志願者減の学校もありますが、総じて併願志願者は多いままで推移しているといえるでしょう。

選抜方法は出願基準の変更による増減

次に出願基準や選抜方法の変更で志願者が増減した学校をいくつか見ていきましょう。増減は併願・一般志願者数です。

開智はコース名を変更し、あわせて併願の出願基準を上げたことから志願者は12%減。進学αの募集人員を減らし、ハイレベルの特進Hと特進を増やした細田学園は19%減。特進コースの募集を停止し、特選ⅠⅡⅢで募集した浦和麗明は24%の減になりました。

これらの学校は、志願者数は減ったものの、学校の学力レベルは上がっているので注意が必要です。

STEAMコースを新設した西武台はハイレベルのコースである特進Sの志願者が増加したものの、他コースが減って全体で10%減でした。

一方、増加した学校としては、出願条件が利用しやすくなった東京農業大学第三は10%増。1月の一般入試を併願②として実施した東京成徳大学深谷は前年度の19人から30人に増加。出願基準を緩和した秋草学園は31%の大幅増でした。叡明は特進選抜と特進の募集人員を増やし、進学を減らして上位層を厚くしました。志願者は浦和麗明からの移動があり10%増加しています。

出願基準や選抜方法については、説明会にいって個別相談を受けるなど必ず確認しておきましょう。

「併願ドットコム」から見た検索校

昨年度16万ユーザーが利用した検索サイト、「併願ドットコム」のデータから県内私立高校の検索ランキングを見てみましょう。次のような学校が上位にきています。

浦和実業・埼玉栄・浦和麗明・武南・春日部共栄・開智・山村学園・西武台・細田学園・東野

今年は、可能な限り多くの学校に足を運び、自分にあった志望校選びをしていきましょう。

監修:高校入試活性化委員会(株式会社 リヴィジョン)

私立高校の動きについては過去の概況も確認しておきましょう。
■「埼玉県 私立高校 令和4年度」:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉入試情報 「私立高-令和4年度の入試の概況を見る」
■「埼玉県 私立高校 令和3年度」:よみうり進学メディア
埼玉県 「2021年(令和3年度) 埼玉県内私立高入試の概況」 単願増加、難関校は敬遠傾向

 

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