本番が近づくにつれ、受験生の不安や悩みを大きくなります。そこから完全に逃れることはできませんが、和らげることはできそうです。そこで今回は、受験生は不安や悩みとどう向き合うべきかを考えてみます。
不安はどこまでも続くもの
皆さんは受験に対して不安や迷いがありますか?
たとえば、「今の勉強法は間違っていないだろうか」とか、「成績が伸びないから志望校を下げたほうがいいのではないか」とか。
たぶん、たくさんあるでしょうね。でも、それでいいのです。真剣に取り組めば取り組むほど、悩みは深くなり、不安は高まるものだからです。不安や悩みがあるのは頑張っている証拠なのです。
不安や悩みから逃れる唯一の方法は、「もういいや」と諦めてしまうことです。投げ出してしまうことです。でも、そんなことは出来ませんね。辛く苦しいですが、不安や迷いは入試が終わるその日まで続くのです。
誰かに聞いてもらうと少し安心できる
とは言え、不安や悩みで頭がいっぱいで、勉強が手につかないというのでは困ります。そこで、少しばかり緩和する方法を考えてみましょう。
最初に言ったように、完全になくすことはできませんが、多少和らげることはできると思います。
一番効き目があると思われるのが、誰かに話を聞いてもらうことです。お友達でもご家族でも、もちろん先生でもいいです。自分が今、何に不安を感じ、どんなことで迷っているかを聞いてもらうのです。
この方法がなぜ効果的かと言うと、自分の頭の中で整理ができるからです。人に分かってもらうためには、きちんと整理して筋道を立てて話さなければなりません。そうすると、いろいろあるけれど、結局自分にとって一番大きな不安や悩みは何なのかということが、少しずつ見えてくるものです。
「可視化」して問題点を明らかにする
ここまでをまとめてみます。
まず、不安や悩みはあって当然なのだと認めること。弱い自分を責めてはいけません。むしろ、あった方がいいのだと思ってください。
次に、人に聞いてもらうこと。話す前に書き出してみるのもいいかもしれません。これを難しい言葉で「可視化(かしか)」と言います。最近の言い方をすれば「見える化」です。
この「可視化」という方法は、いろいろな場面で応用できます。たとえば、やらなければならないことがたくさんある場合、それを頭の中だけで考えていると、「忙しい」とか「大変だ」という感覚だけが大きくなり、何から手をつけていいか分からなくなりますが、ノートや付箋を使って文字にしてみると、不思議とやるべき順番や、それぞれの重要度が見えてくるものなのです。ぜひ試してみてください。
たった一つを行動に移してみる
不安や悩みは、結局は行動することによって解決したり解消したりするしかありません。
自分が書き出してみた不安や悩みの中から一つを取り出して、その解決や解消に向かってアクションを起こしてみましょう。たった一つです。しかも一番簡単そうなものでいいです。あれもこれも、と欲張らず一点集中であることがポイントです。
行動すれば間違いなく変化が起きます。そして、たった一つでも解消できれば、その分気持ちが楽になるでしょう。少しばかり自信を持てるかもしれません。
最後にもう一つ。
受験生には気分転換が大事です。受験のことを一切考えない時間を設けましょう。好きなことをやったり、身体を動かしたりしましょう。受験生生活はまだまだ続きます。不安や悩みから解き放たれる瞬間があってもいいではないですか。リフレッシュした心と体で考えれば、いい知恵も浮かんでくるというものです。