新学期が始まってひと月余り。中学3年生の皆さんは受験への準備を開始しましたか?
コロナ禍の中で始まった皆さんの中学校生活ですが、来春の令和6年度入試(2024年度入試)は、久しぶりにコロナの影響を受けない入試となりそうです。
今後の不安が全くなくなったわけではありませんが、受験に向けて約9か月間、比較的落ち着いて取り組めそうです。しっかりと準備を進めていきましょう。
今号では受験への心構えを中心にお話ししたいと思います。
何かと忙しい1学期はあっという間
3年生となった皆さんは、いよいよ「受験生」としてスタートを切らなくてはなりません。とはいえ1学期はまだ部活も継続中で、毎日忙しいという人も多いでしょう。
今はまだ、全てを受験中心にして生活する必要はありません。これから区切りとなる大会が終了となるまで、部活動に取り組みながら勉強と両立させましょう。修学旅行や体育祭を行う学校では、クラスメイトと一緒に楽しい思い出を作ってください。
3年生の1年間は受験勉強の大切な時期ではありますが、同時に一生の中で一度しかない14歳、15歳の大事な時間です。充実した毎日を送ってほしいと思います。
さらに部活動やひとつの学校行事に納得いくまで取り組む経験は、今後の受験勉強へ向けて、やる気のギアを上げていくきっかけにもなります。
忙しい毎日であっても「学習の習慣づけ」は、いますぐ開始しましょう。部活動で疲れた日でも、気分が乗らない日でも、30分でいいので机に向かうように心がけてください。
最初は教科書やノートを眺めるだけでもいいのです。寝ない日がないように、食事をしない日がないように、それと同じように机に向かわない日をなくしましょう。
1学期での目標は、毎日1時間。頑張れそうな人は2時間にしてみましょう。
そして、受験の正念場、夏休みの目標勉強時間は6〜8時間です。急に始めるのではなく、今から助走をつけていく、体力づくりのイメージです。いきなり長時間から始めてしまうと続けにくいものです。「飽きないぐらいの時間から」がちょうどいいでしょう。
たとえ1日30分であっても、積み重ねていくと膨大な量となります。毎日コツコツと努力を続けられる人にはかないません。それが学習習慣を身につけるということです。
3年生になったら、1点でも多く内申点をとるよう、日々の努力を続けましょう。
中間・期末試験をしっかりと
毎日の予習・復習に加え、定期試験にもしっかり取り組みましょう。
5月の中間試験と、夏休み前には期末試験があります。定期試験の結果は内申点につながります。都立高受験では、3年の1学期と2学期の内申点が高校に提出されます。
規則正しい生活を心がける
次に毎日の宿題などの提出物を忘れないこと、毎日の生活態度を整えることです。遅刻や早退、授業態度なども、内申点に関係します。規則正しく、まじめな生活を心がけることが大切です。
また起床時間を決め、守り続けることは、夏休みのパワーアップにもつながります。試験も朝から開始されます。受験のその日に力を発揮するためにも、早起きの習慣は大切です。
高校は学び方のスタイルもたくさんあります。高校での学び方には、中学校のように毎日通学する全日制、夜間に通う定時制、またレポートとスクーリングで学ぶ通信制などがあります。
また、学びの内容も多岐に渡り、普通科だけでなく、商業科・工業科・情報科など、自分の興味・関心のあることを専門的に学べる学科もあります。
自分がこれから何をしたいのか、将来どんな仕事に就きたいのかも考えて志望校を決めなくてはなりません。
都立高校の入試制度では、主に「推薦入試」と「第一次募集及び分割前期募集(一般入試)」が行われます。
また私立高校も、推薦入試と一般入試で行われます。
都立高校や私立高校の入試日程と、どんな入試制度の下に行われているのかを早めに確認しておきましょう。
また、昨年から実施されている英語のスピーキングテスト(ESAT-J)が11月に実施されます。試験結果は調査書に記載され、学力検査の得点と調査書点の合計にESAT-Jの点数を加え、総合得点を算出することになります。
東京の入試制度や変更がある場合は、当紙面やWEBサイトでもお知らせしていきます。
私立高校では、英検や漢検などの外部検定が評定に加点される場合もあります。
日本英語検定、日本漢字検定とも、年間での試験日程が設定されていますが、感染症対策のために変更されることもありえます。今から確認しておくと安心です。
また、外部模試の日程なども詳細を確認しましょう。多くの受験生が受ける外部模試は、今の自分の実力や苦手な単元の確認もでき、強化ポイントなどの把握に役立ちます。模試は学習の進捗を確認しながら、定期的に受験していくのがコツです。
検定や模試を上手に活用できるよう、学習スケジュールを計画的に組みましょう
各高校の特色を知ろう
これからの時期、受験生と保護者を対象とした私立高校の合同説明会が開催されます。
「どこの高校を受けるか決まっていない」「第一希望は都立高校」という受験生もぜひ参加してみましょう。
気になった学校のパンフを貰って眺めてみるだけでも1年後の高校生活のイメージが広がり、受験勉強の刺激になります。
さらに今の時期の合同説明会では、他校の3年生も来ます。別な中学校の同級生たちの受験への取り組み姿勢を見ることも大切です。
今の時期の合同説明会の予定は
■5月27日…私立中学・高校進学相談会(会場/松坂屋上野店)
■5月28日…東京私立中高進学相談会「ふれあい」(会場/浦和コルソ)
■6月4日…フェスタTOKYO(会場/淑徳巣鴨高校)
■7月2日…受験なんでも相談会(会場/新宿住友ビル)
■7月9日…東京私立中高進学相談会「ふれあい」(会場/川口キュポ・ラ)
■7月15日・16日…彩の国進学フェア(会場/さいたまスーパーアリーナ)
※7月までの一部を掲載
これらの合同説明会は、コロナ感染症対策として事前予約制で開催されます。また、今後の社会情勢によっては変更も予想されます。実施状況や場所、日程などを必ず確認してから会場に向かってください。
この時期大切なのは、まずはスタートを切ることです。高校入試は初めて経験なので、なかなかイメージしにくいかもしれません。
ですから、できそうなところからでもかまいません、いったん始めれば、次々に学習意欲がつながっていくこともあります。手を付け始めることが大切なのです。
本来であれば本番までの計画を立てたいところですが、まずは夏休み終了時までの計画をたててみましょう。以降は成果を確かめながら、改めて練り直していけばいいのです。
(よみうり進学メディア編集部)
☆よみうり進学メディアではTwitterで記事更新をお知らせしています☆
Twitterのフォローをすると、随時掲載情報が受け取れます。受験情報をお見逃しなく!
■よみうり進学メディアTwitterはこちらをクリック
Twitter.com@yag_ysmedia