A
まだまだ余裕と思っていましたが、いよいよそんな時期がやってきました。
ただ、あまりノンビリもしていられませんが、公立高校の出願は年明けですし、いったん提出した願書を別の学校に変えることができる制度もありますから、そこまで深刻に考えることはないと思います。
「12月までに偏差値を6ほど上げる」についてですが、ごくごく大ざっぱに言えば偏差値は得点が10点上がるごとに1ずつ上がります。
ですから6上げるためには500点満点であと60点上げなければなりません。偏差値はその時の受験者層や問題難易度や平均点などに左右されるので、あくまでもイメージですが、それぐらい上げられたら目標に到達できます。
これが現実的かどうかは時間との兼ね合いです。1年かけて、あるいは半年かけて6上げるのは非現実的とは言えないと思います。ですが、周りもみんな必死になって勉強しているいま、たった1か月で上げるのは現実的ではありません。もし、上がったとしても偶然です。
ひとつ大事なのは、あなたの力が少しずつでも上がってきているのか、それともほとんど変わっていないのか、です。
少しずつでも上がってきているのであれば、先生は、そのあたりもしっかり見たうえで相談に乗ってくれるはずです。単純に今の偏差値ではダメということにはならないと思います。志望校を変えるのは一瞬でできます。いますぐでなくても間に合います。「頑張る=努力」を継続する方を選んでもらいたいと思います。
A
ご質問内容が上記Q1とダブっているので、まずそちらの回答を読んでください。
そのうえで、できるだけ短期間で偏差値、要するに学力検査点を上げる方法はないかを考えてみます。
まず「必死で勉強」ということですが、そこまで言うなら、家では寝る時間と食べる時間以外は全部勉強してください。(風呂は入ったほうがいいかな。血液循環も良くなるし、なにより不潔は嫌)。
テレビやスマホやゲームは、あなたの成長や成功にはつながらず、かえってそれを阻害するので捨ててください。捨てられない場合は近づかないようにしてください。
漢字や英単語の書き取りのような、頭を使わない単純作業はやめましょう。これらは、疲れた時や気分転換にやればいいのであって、受験勉強の主役にしてはいけません。
主役は問題練習、とりわけ過去問練習です。月曜は国語、火曜は数学というように打線を組みましょう。土日が余るので、一番得意な教科と一番苦手な教科を割り当てます。
最低3回繰り返しますが、特に1回目が重要です。分からない問題は、じっくりと解答・解説を読み、さらに該当する部分の教科書を読み返してください。解答・解説や教科書の力を借りながらでも、とりあえず正解にたどり着くのが1回目です。3回目くらいになれば、自力で正解できるようになります。仮に、最初から何も見ずに正解できたとしても、念のため解答・解説と教科書を確認するくらいの用心深さが必要です。これで確実に実力を上げることができます。
A
各都県で入試制度はまちまちなので、どのような状況を言っているのか分かりかねる部分もあるのですが、要は合格を手にした気分になっているわけですね。
不安で勉強が手に付かないという人がいれば、不安がなくなって勉強したくなくなったという人もいます。勉強しない理由はいろいろあるようです。
公立を本命にしている人がギリギリまで勉強を続けるのに対し、早くに合格が決まってしまった人はどうしても気が緩みます。それはある程度仕方のないことですが、その僅かな時間差が高校入学後の学力差につながってしまうのは事実です。
早く決まったことの有利さを生かすひとつの方法は、高校の予習を始めることです。特に英語と数学です。中学校の復習でもいいのですが、いまひとつ力が入りませんね。だから予習です。幸い高校の教科書の最初の方は中学校の復習的な内容が含まれています。ですから、予習兼復習のような形になるわけです。もし、今通っている塾に高校予習講座のようなものがあれば、それを受けるという手があります。合格が決まったらやめるのが前提の塾であれば、あとは自力でやるしかありません。
それともうひとつ。私立の場合、入試がクラス編成の資料となることもあるので、それも頭に入れておきましょう。
高1の出だしでつまずいて苦労する生徒がたくさんいます。下手をしたら取り戻すのに1年かかります。有利なスタートができる条件が整っているのですから、それを無駄にしなでください。
A
筆者(回答者)は元教員です。その立場から申し上げますが、勉強(この場合は受験勉強)については、その必要性や内容・方法について先生が責任を持って指導しますから、保護者の方は口うるさく言わなくて結構です。素人が感情にまかせてあれこれ言っても何も良いことはありません。
ただし、進路について話し合ったり相談したりするのはまったく別の話です。これも学校や塾でやりますが、ご家庭の事情はさまざまですから立ち入れない部分もあります。
「親身になる」という言葉がありますが、真の意味でそれができるのがお父さんやお母さんなのです。先生も「親身になる」ことを心がけていますが、お父さんやお母さんの愛情には及びません。よろしくお願いします。
教育とは、子供たちを「親や先生が望む人間に育てる」ことではありません。子供たち自身が「なりたい自分になることを手助けする」営みです。
「伴走者」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。文部科学省(中央教育審議会答申)の「令和の日本型教育の構築を目指して」という文書にも登場する言葉です。前にいて引っ張るのでも後ろから後押しするのでもなく、すぐそばに、横にいる人。進む方向も、進む速さも、決めるのは子供たち自身。ハラハラしたりイライラしたりすることもあるでしょうが、子育ての終着点を自立と考えれば、一歩遅れて、いや半歩遅れて共に走るという姿勢も必要ではないかと思うのです。
A
第一志望を貫くのはひとつの理想かもしれませんが、本番まで3か月ありますし、まだ出願も始まっていないのですから、慌てる必要はありません。じっくり考えましょう。
問題は部活ですね。
全国大会やそれに次ぐような大会を目指すなら、実績のある学校の方がいいと思います。そういう学校には優秀な指導者がいて、施設設備など練習環境も恵まれているからです。
ですが、そこまでは望んでいないというなら、少し考え方を変えてみてはどうでしょう。たとえば、高校に入ったら新しい部活にチャレンジしてみるのも面白いかもしれませんよ。一生テニス以外のスポーツはやらないんだとか、生涯音楽以外はやらないんだとか、そこまで強く心に決めているなら別ですが、そうでなければ新しい挑戦もいいものです。もしかしたら、あなたの隠れた才能が開花するかもしれませんよ。中学、高校、大学と、それぞれ別の活動をしていたという人はいくらでもいます。もちろん、ひとつをやり続ける人だっていますが、どちらが正しいとか間違っているとか、そういう問題ではないですね。
それと、今の時代、学校以外にも活動場所は広がっています。部活には入らず、放課後は地域のクラブやサークルで活動している人もいますし、校外活動と部活を掛け持ちしている人もいます。
やりたい部活があるか無しかだけでなく、先生やご家族とも相談しながら、いろいろな可能性を考えてみたほうがいいと思います。
(回答者 教育ジャーナリスト 梅野弘之)
■編集部補足:
この時期「偏差値をあげたい」という質問が毎年多数寄せられます。
「偏差値について」「偏差値をあげるには」関連ページもご一読ください。
・模試の結果『第一志望校の判定はC』合格できますか?-模試判定は勉強に生かそう!
・「偏差値ってなに?」志望校選びに生かす偏差値 その1
・「偏差値ってなに?」志望校選びに生かす偏差値 その2
受験に関するあなたの質問や不安をお寄せください!お名前なしで記入できます!
■受験生の疑問に答えるQ&A/記入フォーム
☆よみうり進学メディアではTwitter(X)で記事掲載をお知らせしています☆
Twitter.com@yag_ysmedia
Twitterのフォローをすると、随時記事情報が受け取れます。受験情報をお見逃しなく!
■よみうり進学メディアTwitterはこちらをクリック