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東京 入試情報
2024.5.22

〈2025年度入試〉東京都 私立高校「令和6年度 私立高入試の概況」

令和6年度の都内私立高入試では、コロナ禍が完全に終息したとは言えない中で行われたものの、多くの受験生にとって以前ほど警戒することなく入試に臨むことができたのではないでしょうか。
そんな中でいくつかの特徴も見られました。どのような特徴があったのでしょうか。

難関大学附属校人気は相変わらず

明治大学や中央大学の附属校など系列大学への進学率が高く、併願優遇制度を導入していない附属校の志願者数はおおむね前年度並みとなり、依然としてコロナ前の状況には戻っていないものの高い人気を維持しました。

一般入試の応募状況をみると、まず学校名を変更した明治大学付属八王子が約1割の増、明治大学付属中野は横ばい、明治大学付属明治は前年度の応募増の反動で約2割の減でしたが、前々年度よりは多い応募数でした。

中央大学は2割弱の増、中央大学杉並は1割弱の微増、中央大学附属は前年度の応募増の反動で2割弱の減となりやや緩和されました。

このほか早稲田実業は女子が増えて全体でも微増、青山学院は推薦基準を男女統一したため男子は一般に、女子は推薦にシフトし一般全体では前年度並みでした。早稲田高等学院慶應義塾女子も前年度並みの応募者数で、全体的には挑戦志向が続いているといっていいでしょう。

 

国際系学科・コースの人気復活

コロナ禍により海外語学研修や短期留学などが制限されたことで一時国際系の学科・コースの人気に陰りが見えましたが、それらの制限も解除されつつあることから応募者が増加した学校が目立ちました。

駒場学園の国際コース、佼成学園女子のSGコース、佼成学園のグローバルコース、サレジアン国際のグローバルスタディーズコース、文化学園大学杉並のDDコース、武蔵野大学のPBLインターナショナルコースなどで、そのほか英語教育に定評がある麹町学園女子富士見丘八雲学園などでも応募者は増加しました。

 

出願基準の上昇

私立高の授業料支援制度の充実により私立高への進学がしやすくなっているからか、出願基準を上げる学校が増えています。令和6年度でも基準を変更した学校の3分の2が上げました。今後もそのような傾向は続くと見込まれるので、志望校の募集要項には注意しましょう。

 

男女共学化

令和6年度は、蒲田女子が男女共学になり校名を羽田国際に変更し、多くの応募者を集めました。
令和7年度は、東京女子学院が英明フロンティアと校名変更し男女共学になる予定です。

 

「併願ドットコム」から見た検索校

昨年度16万ユーザーが利用した検索サイト「併願ドットコム」のデータから、都内私立高校のエリア別検索ランキングを見てみましょう。次のような学校が上位にきています。

 

【23区エリア】
目黒学院・駒場学園・自由ヶ丘学園・駒澤大学・豊島学院・杉並学院・専修大学附属・日本大学鶴ヶ丘・東洋・淑徳巣鴨

 

【多摩エリア】
昭和第一学園・八王子実践・錦城・明星・桜美林・大成・拓殖大学第一・八王子学園八王子

 

いろいろなコースや特色あるコースを持っている学校を中心に、受験生が興味を示していたことがうかがえます。
可能な限り多くの学校に足を運び、自分にあった志望校選びをしていきましょう。

 

監修:高校入試活性化委員会(株式会社 リヴィジョン)

 

■私立高校の動きについては過去の概況も確認しておきましょう。
・「東京都 私立高校令和5年度」:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉東京都 私立高校「令和5年度 私立高入試の概況」
・「東京都 私立高校 令和4年度」:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉東京都 私立高校 「2022年度(令和4年度) 東京都内私立高入試の概況」
・「東京都 私立高校 令和3年度」:よみうり進学メディア
東京都 「2021年度(令和3年度)都内私立高入試の概況」 大学附属高校の動向は・・・

 

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