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〈2021年度入試〉受験生の疑問に答えるQ&A「志望校が公立なのですが入試制度について全然分からず不安です」ほか

専門家の先生がみなさんの疑問・不安をズバリ解答!!

Q1:志望校が公立なのですが、入試制度について全然分からず不安です。このまま待っていて大丈夫でしょうか?何から調べれば良いですか?

A1: 待っていて自然に解決する話ではありませんから、すぐに調べましょう。早ければ早いほどいいです。
ネットにはさまざまな情報が溢れていますが、一番信頼できるのが各都県の教育委員会ホームページにある情報です。入試についてだけでなく、授業料のことや各高校のこともここに記されています。
例えば、東京都なら「東京都教育委員会>都立学校への入学>入学案内等>令和2年度東京都立高等学校募集案内」とたどって行けば、日程や入試の特色をはじめ、必要な情報はすべて入手できるでしょう。「令和2年度東京都立高等学校に入学を希望される皆さんへ(日本語版)というページが見つかれば、こちらも便利です。
受験生が1年間お世話になるサイトですから、「お気に入り」などに登録しておくことをお勧めします。
最初は理解しにくいかもかもしれませんが、何度か読むうちに少しずつ分かるようになってきます。学校の勉強と同じですね。
今年行われた入試問題や正解もすでにホームページに掲載になっていますので(2月21日現在)、目を通しておきましょう。

Q2:これからの勉強方法について教えてください。効率よく勉強するにはどうすればよいですか?おススメ勉強方法を教えてください。

A2: よく聞かれる質問です。限られた期間(時間)をいかにして無駄なく使うか、受験生が思うことはみな同じです。
ただ、この話の難しさは、受験生のおかれた状況がそれぞれ違うことです。いま現在の力の違いもあるでしょう。めざす学校もそれぞれ違うでしょう。性格も一人ひとり異なるでしょう。ですから、これが唯一の正解であると示すことが困難なのです。一見して無駄で遠回りしているようであっても、それがその人にとって最適な勉強法だという場合もあるのです。
試行錯誤という言葉がありますね。英語なら「トライ&エラー」。いろいろ試してみて(トライ)、時には失敗(エラー)をしながら、もっとも良い方法にたどり着く。
先輩たちの合格体験記を読むと、「私はこのようにやりました」と、参考になる話がたくさん出てきますが、おそらく先輩達も最初からそうしたわけではなく、試行錯誤の末にたどり着いた結論を書いているのだと思います。
皆さんもそれらを実際に試しながら、自分に合う方法を発見してください。なるほどと感心しているだけではダメですよ。すぐに実行してみてください。

Q3:志望校が全然決まっていません。滑り止め高校などはどうやって決めればよいですか?

A3: まず言葉の使い方ですが、ここでは志望校(又は希望校)と受験校という形で分けて考えることにしましょう。
受験校を、実際に願書を提出して試験を受ける学校とすれば、都立・推薦入試の場合、出願は1月20日頃ですから、その決定はだいぶ先のことになります。
志望校は、目標とする学校です。具体的な目標があったほうが勉強にも意欲的に取り組めると思うので、こちらは早く決めることを勧めます。
志望校がそのまま受験校となるのが、一つの理想形かもしれませんが、そういう人ばかりではないでしょう。
そこで、「志望校(仮)」を決めます。「(仮)」ですから、いつでも変更は自由です。
行けそうな学校ではなく、行きたい学校を答えられるようにしましょう。
受験勉強とは、行きたい学校を行けそうな学校に近づけて行くプロセスのことですから、先に決めるのは行きたい学校です。
これをお読みになっている保護者の皆様も、「そんなの無理」などと水を差さないでください。
できるだけ多くの学校を訪ねてみましょう。ネットなどに情報が溢れていますが、実際に行ってみたら思っていたことと全然違っていたというのは非常によくあることです。

Q4:公立か私立かで迷っています。どちらがいいですか?

A4: それぞれの良さがあるので、一概には言えません。
両者の違いで真っ先に思い浮かぶのは学費ですが、東京都在中であれば国の「就学支援金」と東京都の「学費補助金」の制度が年々充実してきた結果、両者の違いは以前ほどではなくなりました。もちろん、授業料以外のさまざまな出費を考えると引き続き私立の方が高いのも事実ですが、最初から無理と決めつけずに、お調べいただきたいと思います。各都県のホームページで制度の説明がなされています。
公立高校にも学校ごとに個性がありますが、その違いは私立同士の違いほどではありません。どの学校を選んでも、同じような教育が受けられるというのが公立の良さでもあるわけです。
その点、私立は一校一校が個性的です。もちろん私立も広い意味では「公」の存在ですから国や都が定めた基準(ルール)は守らなければなりません。しかし、公立に比べれば、はるかに自由度が高いので、各校がそれぞれの特色を打ち出しています。
高校には中学校と異なり学科というものがあります。一番多いのは普通科ですが、その他に専門学科(工業や商業)というものがあります。専門学科を設置する学校は、私立より公立の方が多いので、多様な選択肢という意味では公立が上回っていると言えるでしょう。


(回答者 梅野弘之)