よみうり進学メディア

東京 入試情報
2020.10.9

〈2021年度入試〉東京入試情報 「私立高校入試変更点」-令和3年度

令和3年度入試に向けて、私立高校の募集要項が出そろった。
新型コロナウィルス感染が懸念される中だが、来春から、大学入試改革が実行される。それに向けて、研究・対策を進めている学校は多い。
また、新しい教育を目指してか、校名変更、共学化、コースの新設や改編が相次ぐ。
コロナ禍、高校の説明会や相談会には、申し込み制やネットを利用したものなど
制約が多いが、できるだけ参加して情報収集をしておきたい。

新型コロナ禍の中、急ピッチで進む、変化への対応

現中学3年生は、大学入試改革の4期生となる。
この大学入試の改革を視野に、教育改革を推し進める学校が増加している。グローバル教育やアクティブラーニング型授業、ICT教育の導入などだ。
また、ネット社会の進歩や人工知能の発達などで、社会の変化も激しい。
10年後、20年後に社会を支える皆さんへの教育も大きく変わっているということだ。
そんな時代の学校選択には、希望する学校を調べ、入試制度や基準だけでなく、教育の特色や授業時間などを知ることが必要となるだろう。
令和3年度都内私立の主な変更点は次のとおりだ。まだ調査中のため、必ず該当の学校の入試情報を確認してほしい。
(岩佐教育研究所調べ10月20日現在)

志望校の入試変化に注意

■ 校名変更・共学化
○広尾学園小石川(文京区)
→旧校名 村田女子、共学化、本科、インターナショナルクラスの2コース制に再編。
○ 八雲学園(目黒区)
→共学化。
■ 学科・コースの変更
○ 武蔵野大附千代田(千代田区)
→IB、IQ、GA、LA、MI、MSの6コース制から選抜探求(IB・グローバル探求・医進探求)、附属進学(文・理)の2コース5系へ再編。
○ 神田女子学園(千代田区)
→グローバル、アドバンスト、フューチャーの3コース制から国際教養(ダブルディプロマ・ロングステイ)、高度教養(メディカルテクノロジー・ランゲージアーツ)、総合教養(フュチャーデザイン・ディプロマ)の2コース6クラス制に再編。
○ 品川エトワール(品川区)
→保育コース新設。キャリアデザイン、国際キャリア、マルチメディア表現、ネイチャースタディとあわせ5コース制へ。
○ 自由ヶ丘学園(目黒区)
→選抜進学にフロンティアコースを新設。特別選抜(プログレス、アドバンス)、選抜進学(グローバル、サイエンス、アスリート)、総合進学(フロンティア)とあわせ7コース制へ。
○ 日本工業大駒場(目黒区)
→普通科に文理未来コースを新設。理数工学科、創造工学科を募集停止。
特進、理数特進、総合進学とあわせ普通科のみ4コース制に。
○ 佼成学園女子(世田谷区)
→特進、特進留学、特進文理(文理、メディカル、スーパーグローバル)コースを国際(留学、スーパーグローバル)、特進、進学コースに再編。
○ 日本女子体育大附二階堂(世田谷区)
→総合進学、体育、保健福祉の3コースを特別進学、キャリアデザインの2コースに再編。
○ 佼成学園(杉並区)
→グローバルコースを新設。難関国公立、文理コースとあわせ3コース制に。
○ 桜丘(北区
→特進、CL、特進の3コースをスーパーアカデミック(難関選抜)、アカデミック(文理特進)、グローバルスタディーズ、キャリアデザインの4コース制に再編。
○ 八王子実践(八王子)
→文理(文理選抜・文理進学)コースを選抜コースに改編。特進、総合進学とあわせ3コース制に。

私学は、独特の入試制度の研究がカギに

インターネットの利用を含めて、3年度入試に向かう国・公・私立の入試説明会が佳境に入った。
これらの説明会に参加することで、各コースの内容、教育課程、進学実績などの詳細な情報を得られること、校舎施設の見学をするなどの他に、私立では、入試の種類や基準などの情報が得られる。また、同時に実施される個別相談では「合格の可能性」などを聞くことができる。
私立高校では、推薦・併願優遇などの第一志望者対象の入試と、都立との併願を前提とした入試を設けている学校が多い。
入試制度を調べ、担任の先生と相談しながら、これらの優遇制度を利用することが、私立受験で合格を勝ち取るカギとなるだろう。