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埼玉 入試情報
2026.10.28

〈2027年度入試〉埼玉入試情報「私立高校の入試変更点」-令和9年度

令和9年度 私立高校入試変更点
私立高校の入試要項出揃う

令和9年度入試に向けて、私立高校の入試要項が出揃った。
今春は、新学習指導要領に対応した大学入学共通テストが2回目の実施となった。
前年に高等学校では新学習指導要領の完成年度を迎え、中学3年生は、高校入学後は新学習指導要領による教育課程のもとで学ぶ学年となる。

新しい教育、新たな大学入試に対して、多くの学校で研究・対策が進められている。
また、そのためのコースの新設や改編が相次ぐ。
高校の説明会や相談会には、できるだけ参加して情報収集をしておきたい。

 

志望校選択は、9月の進路希望調査でスタート

中学校を通じて、10月1日現在の中学3年生の第1回進路希望調査が実施された。
はっきりと目標校が決まっている人がいる一方、まだ漠然としている人もこの時期では多い。
焦る必要はないが、将来つきたい職業や、やってみたいことを考えて、志望する高校の候補を挙げられるようにしてほしい。
進路希望の調査は、そんな皆さんの背中を押してくれる重要な意味合いがある。

この結果は、10月下旬頃に発表されるが、希望校が思いもかけない高倍率になることもある。
学校説明会や私学の個別相談、模擬テストの結果などから、志望高校は変化することも多い。

第二回目の進路希望調査が12月の中旬に実施される。この時点では調査書の評定が決定していることと、私学の個別相談をふまえ、多くの受験生が、公立か私立か志望を決めているようだ。
12月の進路調査の結果は、1月中旬頃に発表される。

 

急ピッチで進む、変化への対応

令和4年4月からの高等学校の学習指導要領の改訂を機に、高校では新しい教科に加え、思考力・判断力・表現力を育む教育を視野に、改革を推し進める学校が増加している。
グローバルな視野、探究型授業、コミュニケーション能力の育成、プレゼンテーション能力の育成、英語力の育成、ICT教育などだ。
また、AIやロボット、自動運転などの技術が急速に発達し、社会や仕事のあり方も変化している。こうした時代の変化に対応するため、高校でもICTの活用や探究活動など、新たな学びを取り入れる動きが広がっている。

そんな時代の学校選択は、希望する学校を調べ、入試制度や基準だけでなく、施設や教育の特色、授業内容などを知ることが必要となるだろう。

令和8年度から令和9年度にかけての県内私立高校の主な変更点は次のとおりだ。まだ調査中のため、必ず該当する学校の入試情報を確認してほしい。
志望高の変化を視野に入れて個別相談に臨もう
(岩佐教育研究所調べ9月10日現在判明分)


令和8年度の変更点

■募集定員の変更
○狭山ヶ丘(入間市)/募集人員を400人から300人へ。
○武蔵野音大付属(入間市)/募集人員を60人から36人へ。なお、令和9年に東京都練馬区へ移転する。

■コースの変更
○西武学園文理(狭山市)/グローバル選抜、グローバル特進、グローバル、グローバル総合、スペシャルアビリティの5クラスから、アカデミックチャレンジ、アカデミックマルチパス、デュアル、クリエイティブ、スポーツ、アートの6クラスに再編。
○本庄東(本庄市)/特進選抜コースを選抜コースに改編。選抜、特進、進学の3コース制に。
○春日部共栄(春日部市)/選抜、特進E系、特進S系の3コースから東大選抜、選抜、特進の3コース制に再編、特進コースは習熟度によりαクラスと特進クラスを設置。

令和9年度の変更点

■コースの変更
○淑徳与野(さいたま市)/MS類型の募集停止。T類、SS類、SA類、R類の4類型制に再編。
○大妻嵐山(嵐山町)/大学進学コースを総合進学コースに統合。特別進学、総合進学の2コース制に再編。また、通信制課程大妻フレックスコースの開設を予定。
○叡明(越谷市)/進学コースの募集を停止。特進選抜コースⅠ・Ⅱ類、特別進学コースⅠ・Ⅱ類に再編。
○国際学院(伊奈町)/普通科セレクトαコース新設。普通科はアドバンス、セレクトα、セレクトの3コース。総合学科は進学選抜、進学、食物調理コースから総合進学コースに再編。

私学独特の入試制度を研究しておこう

県内外の私立高校では学校説明会や個別相談会が本格化している。予約制や定員制など、学校によって参加方法は異なるため、早めに日程や申し込み方法を確認し、できるだけ参加しておきたい。
説明会に参加することで各コースの内容、教育課程、進学実績、入試の種類や基準などの詳細な情報を得られ、学校での開催では校舎や施設の見学ができる。

個別相談ではいろいろな質問に答えてくれるだけでなく、「合格の可能性」を聞くことができる。
私立では各学科に多様なコース、類型などを設けている場合がある。
自分に適したコースの選択も重要な要件だ。

また、第一志望者を対象とする入試と、公立との併願を前提としての入試を設けている学校が多い。さらにほとんどの学校で、第一志望者と併願での受験生に対して、独自の優遇制度がある。
これらの優遇制度の利用が、私立受験で合格を勝ち取るカギとなる。

埼玉県の私立入試は、2026年1月22日から開始される。出願日や入試日程、手続き締切日などを調べ、受験カレンダーを作っておきたい。
また、学校情報のWEB配信に加え、出願や合格発表をインターネットで行う学校も増えている。学校ごとの手続き方法を事前に確認しておきたい。

 

令和8年3月卒業生の進路状況速報が発表された

8月に今春に中学校を卒業した先輩たちの進路状況速報が発表された。
卒業生は6万1,437人で、公立中学校卒業者が5万8,049人、県内私立中学校卒業者が3,240人、義務教育学校卒業者が143人などとなっていた。
高等学校等への進学者は、99.0%となっている。また、全日制課程は88.5%、定時制課程は1.6%、通信制課程7.5%だった。

全日制課程では、県内公立進学者が3万2,236人で52.5%(前年比1.2P減)、同私立が1万6,884人で27.5%(0.7P増)、県外私立が4,759人で7.7%(1.1P増)などとなっていた。

単なる数字の羅列と見えるかもしれないが、一人ひとりの進路には、入試に向かった先輩たちの喜怒哀楽の歴史が詰まっているはずだ。

3月末に8年度の就学支援金が確定(国会での審議が通過)し、公立希望から、県内・外の私立へ希望を変えた現状がうかがえる。9年度入試も同傾向が続きそうだ。これから皆さんの歴史が開始される。

 

令和9年度公立入試日程

5月末に現在の中学3年生が受験する公立高校の、令和9年度入試の日程が発表されている。
※いずれも令和9年
出願(インターネット):1月26日~2月9日
志願先変更:2月17・18日
学力検査:2月25日
面接:2月26日
特色検査(一部の学校):3月1日
追検査:3月2日
入学許可候補者発表:3月5日

 

私立進学者への授業料支援に注目

令和8年度から国の就学支援金の制度が変わり、家庭の所得の限度額が廃止され、私立進学者に対する授業料の支援(就学支援金)は45万7,200円に増額されただけではなく、県外の私学進学者に対しても同金額が支援される。

また県からの支援が年収609万円未満の家庭に入学金10万円、500万未満は入学金22万3,000円、施設費支援20万円(ただし県内私学のみ)などとなっている。
学費の大幅な助成によって自由に志望校の選択ができるようになっているのだ。

注意することは、私立高校の学費とは入学金、授業料、施設費に加え、制服代や教科書代、修学旅行積立金、交通費、進学のためのテスト代などから成り立っている。授業料等の助成は、このうちの概ね半額であることと、支給時期は制度や学校によって異なることだ。
いったん納付した後に還付される場合や、授業料等と相殺される場合もあるため、具体的な時期・方法は学校に確認したい。

また、県の支援金(父母負担軽減事業)は世帯年収を目安として区分を示しているが、実際の審査は住民税の課税標準額等に基づいて行われる。判定は申請に基づき、県が審査を行う。
あらかじめ判定額を知りたい場合は、マイナポータルの住民税情報や、納税通知書などで確認してほしい。

 

(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

 

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