2021年度の入試シーズンもそろそろ終了となりますが、
これは新しい入試シーズンの幕開けということでもあります。
1年間はあっという間です。スタートの遅れは最後まで響きます。
最初はゆっくりでも構いません。でも、確実にスタートを切りましょう。
つい先日、神奈川県公立入試が終わりました。
2月15日に共通選抜等の学力試験、3月1日に合格者の発表が行われ、
コロナ特例の追検査などを除き全日程が終わったわけですが、
皆さんはこれが日本一早い日程だということを知っていましたか。
実は全国的に見ると、2月中旬に一般募集の学力検査を実施するケースは少なく、
3月初旬から中旬にかけて実施する地域が多いのです。
ですから、神奈川県の公立高校受験生は全国でもっとも早く学力検査に臨むことになります。
試験が真っ先にやってくるのですから、そのスタートも当然早くならざるを得ません。
皆さんは日本中の中学生の中で一番早く受験生活をスタートさせなければならないのです
(その分、一番早く受験生活から解放されますが)。
受験勉強には困ったことにスタートの合図はありません。
試験日は決まっているのでゴールははっきりしていますが、スタートのタイミングは各自で決めるのです。
さあ皆さんはどうしますか。
まだ時間はたっぷりあるからとのんびり構えますか。
それとも、もう1年を切ってしまったのだと気持ちを引き締め、すぐにスタートを切りますか。
いま考えてもらいたいのはこのことです。
一年は長いようであっという間です。3年先5年先ではなく11か月後の話です。ある意味「短期決戦」です。
となれば、先行する方が有利だと思いませんか。
もちろん、いきなり全速力というのはいかにも無謀です。が、少なくともスタート位置にはつきましょう。
または、ウォーミングアップを始めましょう。
春休みを含めた4月新学期前とは、そのための時間です。
さて、スタートを早く切ることの大切さは分かりました。では、具体的に何をどうやればいいのでしょう。
受験勉強とは、入試過去問題などの問題練習を行い、その成果を模擬試験などのテストで確認し、
弱点を補強しながら得点力を引き上げる活動のことを言います。
ただし、これは受験勉強を前半戦と後半戦に分けた場合、どちらかと言うと後半戦の勉強法です。
3年生になる前や3年生になり立ての段階では、そこまでは必要ないでしょう。
教科書やノートを使っての復習、定期考査の解き直し、基礎的基本的問題集を使っての知識の確認までで十分です。
もしも入試問題というものがどんなものであるかが気になる人がいたら、
すでに今年行われた学力検査問題が神奈川県教育委員会ホームページに出ていますから、そちらを見てください。
1・2年の範囲からも出題されていますから、今の段階で解ける問題もあるでしょう。
出来ない問題があれば、この1年間で解けるようにしようと心に決めればいいのです。
皆さんが入試の勝者になりたかったら、つまり志望校合格を手に入れたかったら、
それは一にも二にも、学習習慣が身につけられるかどうかにかかっています。
毎日コツコツと努力を続けられる人にはかないません。
今日は疲れているからとか気分が乗らないからとか、やらない理由はいくらでも見つかりますが、
それを乗り越えて毎日机に向かう。
たとえ30分だとしてもその積み重ねは膨大な量となります。
寝ない日がないように、食事をしない日がないように、それと同じように机に向かわない日をなくしましょう。
それが学習習慣を身につけるということです。
夏休みは大人にもあります。冬休み(お正月休み)も同様です。
でも、春休みは小中高校生と大学生にしかありません。
それは進学とか進級とか次のステップに進むための準備期間として設けられているものです。
ただの休養時間ではありません。
今までの生活で悪かったことを反省する機会にしましょう。
そして新たな目標をかかげましょう。
何もしなくても自然に3年生にはなります。しかし、皆さんに必要なのは「受験生になる」ことなのです。