学習塾SUNゼミ塾長の橋本です。
今回は中学生の皆さんと保護者に向けて、「定期テストの勉強」と「塾の勉強」「受験勉強」の関係について、前後編でお伝えします。
受験生の保護者では「受験を見据えて、そろそろ子どもを塾に行かせたほうがいいのかしら?」と、検討し始めている方も多いのではないでしょうか。
その一方で、学校では「定期テストで良い点が取れていれば大丈夫」なんて言われることもあるかもしれません。
前編の今回は、「定期テスト」だけで合格できるのか?という話を中心にしていきましょう。
結論を先に申し上げますと、定期テスト「だけ」では、高校入試に向けた勉強としては足りません。
というのも、定期テストの内容がしっかり理解できている・点が取れているというのは、行きたい高校に行くための「前提」にすぎないからです。
基本的に、授業で習ったことは定期テストでもそのまま出題されますし、それがそのまま高校入試でも出題されます。そのため、定期テストできちんと点が取れていなければ、高校入試でももちろん苦戦してしまうことになります。
もちろん、定期テストのすべての科目で満点を取る必要はありませんが、入試で使う科目(私立なら3科目、公立なら5科目)はテスト前にしっかり対策をして、テストが返却されたら必ず復習までやるようにしましょう。
これだけ聞くと「毎回の定期テストを完璧にしておけば、入試でもしっかり点が取れるのでは?」と思うかもしれません。しかし受験においては「定期テストの勉強だけだと足りない」のです。
理由としては、高校入試では「中1から中3の学習範囲すべて」から問題が出されるうえに、色々な範囲の問題が組み合わさって出題されるからです。定期テストよりもはるかに広い範囲から、組み合わせて出題されることで、より「難易度が高く」なります。
こうした問題を解けるようになるには「入試形式の問題を多く解いて知識を定着させていくこと」「複合的な問題に慣れていくこと」が求められます。
ですから、定期テストの対策だけでは「問題演習が足りなく」なってしまうのです。
これを解決するには、塾の有無に関わらず「夏休みにたくさん問題を解く」事が重要です。
勉強は質、とよく言いますが、なんだかんだで量も大事です。勉強は「質×量」の掛け算ですから、量が不足しているといくら質の良い勉強をしていても全範囲をカバーできません。
夏休みにいろいろな入試問題を解いたり、いままでの定期テストの復習をしたりすることで、いろいろな問題をスムーズに解いていけるようにしましょう。
次回後編では、上記をふまえた上で「塾も活用すべき人はどんな人か?」ということを見ていきます。
■後編はこちら:
〈2022年度入試〉学校の勉強と「塾通い」のよくある悩み【後編】 塾通い「すべき」人はこんな人!