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入試情報
2021.6.11

〈2022年度入試〉受験生の疑問に答えるQ&A 「志望校を決めたいとき相談会の活用法は?」他

Q1 志望校を決めたいので進学相談会を利用しようと思っています。合同相談会、進学相談会で相談して、どうやって志望校を決めたらよいでしょうか。活用方法が知りたいです。

合同相談会は、受験生と学校との新たな「出会いの場」です。また、受験生側から見た場合、新たな「発見の場」と考えることもできます。
そう考えると、すでに一定の情報を得ている学校や、志望の意志がある程度固まっている学校については、直接その学校の説明会や相談会に行くことにして、ここでは名前は聞いているけどあまり情報を持っていない学校とか、志望校とまでは言えないけどちょっと気になっている学校などを中心に回るのがいいと思います。
筆者(回答者)は合同説明会を開催する立場でもあるわけですが、志望校・受験校を最終決定する場であるとは考えていません。むしろ、出発点にして欲しいと思っています。ちょっと話を聞いて「面白そうだな」「自分に向いているかもしれない」と思ったら、次のステップとして実際にその学校に足を運び、さらに詳しい話を聞き、納得行くまで相談し、それで学校を決めて欲しいと思っています。
もしも合同相談会の場で話を聞いて「どうも自分には向いていないみたいだ」と思ったら、その学校の説明会や相談会には行かないことにすればいいのです。
合同相談会というのは、次のステップに進むかどうかを見極める機会ということですね。コロナの影響で会場型・対面型の合同説明会は減っていますが、日程が合えば、自分自身でもしっかり感染症対策をした上で、参加してみるといいでしょう。パンフレットなど各種資料もいっぺんに収集できて便利です。

Q2 中3生です。漢検、英検は受験しておいた方が良いのでしょうか?正直、それ用の勉強をするのが大変だと思っています。取らなくでも大丈夫ですか?一応、公立の上位校志望です。

一口に資格といってもいろいろな種類があります。「国家資格(国家が認定する資格)」「公的資格(公的機関が認定する資格)」「民間資格(民間が認定する資格)」などです。
国家資格は、それを持っていないと仕事に就けない資格(たとえば医師や弁護士など)、それを持っていないと名乗れない資格(中小企業診断士など)などです。
それに対し、英検や漢検は民間資格です。特定の仕事と結びついたものではありません。将来的に持っていれば有利、持っていないと不利という場面はあるかもしれませんが、絶対的なものではありません。ただし、実力の証明、努力の証明にはなると思います。
高校入試との関係については、さまざまな見解があります。
有利か不利かと聞かれれば、ほぼ全員が持っていれば有利と答えるでしょう。ただ、どのくらい有利になるかについては意見が分かれます。資格を有していれば生徒会活動や部活動の実績などと共に調査書に記載されることになると思いますが、加点材料になることはあっても減点材料にはなりません。その意味では「取らなくても大丈夫」です。
「それ用の勉強をするのが大変」とありますが、質問者さんは実際に英検などの問題を見たことがありますか。もし見ていないとしたらホームページで公開されていますから、ぜひご自身で確認してみてください。少なくとも英検3級ぐらいまでであれば、多少のスピーキング対策は要るかもしれませんが、それ以外は受験勉強を圧迫するほどのものではないと思います。

Q3 中3の受験生です。夏休みまでに、これやっとくと有利、やらなきゃだめ、みたいな勉強はありますか?教えてください。

夏休みまでと言っても、始まりまでそう時間はないので、夏休みが終わるまでにという解釈で話を進めます。
もしも弱点教科があったら、つまり「いつも足を引っ張る」教科があったら、それは早い段階で克服に努めたほうがいいです。後からでも出来ますが、本番が近づくとどうしても精神的余裕がなくなり、同じことをやるのでも辛さが倍増します。まだ十分時間があると思える時期にやっておいたほうが楽に進められます。
過去問を見ておくのも早い方がいいです。あえて「見ておく」と言います。いわば「下見」です。どんな内容が、どんな形式で出されるのか。それだけでも知っておくと、これからの勉強法が変わるかもしれません。
よく聞かれるのは、「今やっても、どうせ出来ないから」とか「出来ないと自信をなくすから」というものです。気持ちは分かります。が、今すぐできるかどうかは実はどうでもいいのです。怖いのは努力の方向を間違えてしまうことです。やるべき勉強をやらず、やらなくていい勉強をやってしまったら、もったいないですね。過去問の「下見」はそれを避けるための方法です。
あとは1年2年で習った内容の点検です。入試出題範囲は1年から3年まで全部です。夏休み中は授業が先に進まないので復習のチャンスです。学校が始まると、日々の授業の予習・復習や宿題・課題に追われるでしょう。また、行事で学習が分断されがちです。さかのぼって復習するなら夏休みでしょう。

Q4 志望校を決められていません。何校かは少し見学したのですが、まったく行きたいという実感がありません。迷いが増えるばかりで、目標が定まらず、勉強へのモチベーションも中途半端でモヤモヤしています。みなさんどうやって志望校を決めたのでしょうか?

半年先ならかなり問題ですが、今の段階で志望校を決められなくても、そんなに焦ったり悩んだりする必要はないと思いますよ。質問者さんは学校見学など面倒くさくてやってられるかと思っているようでもないし、勉強なんかやりたくないと思っているわけでもないようなので、ゆっくりやりましょう。中学校で志望校調査などがあるかと思いますが、その際は、「志望校(仮)」という気持ちで書けばいいでしょう。
その上で言いますが、志望校というのは無理に決めるものではなく、自然に決まってくるものです。ただしこの場合の自然というのは、何も考えず何も行動しないでも、という意味ではありません。考えたり、調べたり、また行動したりするうちに自ずと答えが見つかるだろう、という意味です。
高校に入ったら何かやりたいことはありますか。どんな高校生活を送りたいですか。途中で変わってもいいですから、まずこの問いに答えてみてください。別に他人に言いふらす必要はありません。自分の頭の中の話です。うまく言葉に出来なくてもいいです。想像の世界です。
そのことがイメージできると、それが実現できそうな学校と、そうではない学校が少しずつ分かってくるでしょう。見学に行ったときも、目の付けどころが違ってくると思います。視点を変えれば、今まで見えなかったことも見えてくるでしょう。

Q5 中学3年生の子どもを持つ保護者です。本人は学校や塾で勉強していますが、親は何をすべきですか?この時期から試験までの間の、流れを教えていただきたいです。

受験生はこれから、学力(成績)を上げなくてはいけません。それと、志望校を決めなければいけません。この二つが受験生の二大テーマです。このうち学力(成績)の方は、基本的に学校や塾の先生に任せるのがいいでしょう。ご自身の経験をもとにあれこれアドバイスされる方もいますが、教科書の内容も試験の内容も昔とは変わっていますから、ここはプロに頼ったほうが間違いは少ないです。
もうひとつのテーマである志望校選びですが、こちらはある程度保護者が関与してもいいと思います。もちろん最終的には本人の意志を尊重するわけですが、決定までのプロセスにおいては、一緒に見学に行くとか、話し合いをするとか、そういったことはあってもいいでしょう。意見の押しつけはまずいですが、無関心もそれと同じかそれ以上にまずいのです。
社会経験豊富な保護者から見れば、中学生の考えなど幼稚そのものですが、そこをグッとこらえて聞き役に徹するのがコツです。
最後に、この時期から試験までの流れをというお尋ねですが、内容は多岐にわたり、ここでお答えするには紙数が足りません。本紙及び本サイトで随時情報を提供していますので、そちらをご覧ください。ただ一点だけ申し上げておきたいのは、学校見学にしろ、相談会参加にしろ、模擬試験受験にしろ、どうしても先送りしがちなので、後ろの日程がどんどん詰まってしまいます。「まだちょっと早いかな」と思うくらいの時期に実行するのがちょうどよいのだとお考えください。

(回答者;教育ジャーナリスト 梅野弘之)

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