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2022.1.7

〈2022年度入試〉埼玉県 公立高校「前年度入試問題分析-攻略ポイントは?【理科・社会・英語】」 -令和4年度

〈2022年度入試〉埼玉県公立高校入試直前対策 前編からの続きです。

埼玉県令和3年度入試の、社会、理科、英語について、
その正答率をみながら各教科の難易度を確認します。

【社会】 歴史分野で差がつく。世界のできごとにも注目

令和3年度平均点(全日制)は前年の55.4点から62.6点と大きく上がりました。出題範囲縮小の影響があったかもしれません。
令和3年度は分野ごとの配点が例年とはやや異なりましたが、地理・歴史・公民の3分野からバランスよく出題するという基本線は変わっていません。小問ごとの通過率を見ていくと、大問1・2の地理分野には通過率が50%を下回る問題は9題中1題しかありませんでしたが、大問3・4の歴史分野には50%以下が10題中4題ありました。歴史分野を不得意とする人が多いことがうかがえます。
通過率がもっとも低かったのは大問6の問2でした(通過率25%)。大問6は三分野総合問題などと言われていますが、この問題は実質的には歴史分野です。ここでも多くの受験生にとって歴史分野が課題であることが分かります。
近年、歴史分野の定番となってきたのが、「世界のできごと」に関する問題です。令和3年度では大問3の問3がそれに相当しますが、通過率は35.7%でした。「世界のできごと」にも注目した学習が求められます。
歴史では短文を年代の古い順に並べ替える問題が必ず出ます。令和3年度の場合、大問4の問4がそれに当たりますが、通過率は39.1%と低くなっています。人名や用語の暗記だけでは対応できない問題です。

 

【理科】 記述問題、計算により答えを求める問題が課題

令和3年度平均点(全日制)は前年の51.1点からやや上がり56.2点でした。
問題は地学、生物、化学、物理の各分野からほぼ均等に出されますが、出題される単元によって平均点が変動するようです。
大問1は四分野からの独立小問8題で構成されており配点は24点です。基礎基本的な問題ですが、通過率50%台や30%台の問題もあり、あなどれません。
大問2は地学分野です。令和3年度は「大地のつくりと変化」からの出題でした。6題中1題を除き通過率は50%以上でした。
大問3は生物分野です。「動物の生活と生物の変遷」からの出題でした。通過率がもっとも低かったのは問3の「てこのはたらき」に関するもので計算を伴う問題でした。通過率7%は理科全問中最低でした。
大問4は化学分野です。「化学変化とイオン」からの出題でした。指定された3語を用いて理由を説明するものでしたが、通過率は11%でした。
大問5は物理分野です。「電流とその利用」からの出題でした。他の分野には通過率が80%を超える問題が1~2題ありましたが、物理分野にはありません。もっとも出来が悪かったのは問4の発熱量を計算で求める問題で、通過率は12.7%でした。
計算により答えを求める問題や、理由などを説明する問題に苦戦している人が多いようです。

 

【英語】 英文を読む量多く、時間配分も重要

令和3年度学力検査問題の平均点(全日制)は前年の52.2点とほぼ変わらず51.4点でした。
大問1はリスニングで配点が28点です。11題中5題は通過率が50%を下回っていますから、十分な練習をして臨まなければなりません。
大問2は語彙力(単語力)の問題なので比較的よく出来ています。
大問3、大問4は長文読解です。後半の問題は時間不足もあってか通過率が低く、無答率も高い傾向が見られます。時間配分を誤らないようにしましょう。
学校選択問題の平均点は前年の58.9点からやや上がり61.6点でした。
大問1のリスニングは学校選択問題受験者には易しかったようで、極端に通過率が低い問題はありません。裏を返せば、ここでは点数は落とせないということです。
大問2、大問3共に問題文の量が多いので、読むスピードと、要点を読み取る力が求められます
学校選択問題の英作文では、小学生の自然体験がテーマでした。過去、AI(人口知能)、情報リテラシー、環境問題など社会性の高いテーマが取り上げられています。県の発表によると「目的語がない、補語がない等の動詞の誤用がもっとも多かった」ということです。
英語では50分のうち冒頭の10数分が放送を聞いて答える問題にあてられ、残りは40分弱しかありません。時間をどう割り振るかも高得点を取るための課題となるでしょう。

以上、五教科の問題分析でした。
自身の苦手なところで、通過率が高かったという箇所はあったでしょうか。
もしあれば、入試本番までに必ず克服しておきたいところです。
反対に通過率が低かったところが得意という人は、その強みを最大限に伸ばせるよう努力しましょう。

入試本番まであとわずか、がんばれ受験生!

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