伊奈学園総合高校の2年生「化学Ⅰ」の授業を見学しました。
担当は同校11年目の仲村祐先生です。学習指導部長という重要な役職を務めながら、テニス部顧問としても活躍しています。大学(東北大学・大学院)では材料工学を専門に学びました。教員になりたいという気持ちは早くからあったといいます。
伊奈学園が普通科の学校でありながら校名に「総合」が含まれるのは、「総合選択制」という独特のシステムを採用しているためです。紙数の関係で詳しく紹介することができませんが、生徒は200近い講座の中から興味関心や進路希望に合わせて自分だけの時間割を作ります。
教室に先生がやって来るのではなく、生徒の方が授業ごとに移動するので、廊下の広さは普通の学校の3倍から4倍くらいあります。敷地は東京ドーム約3個分。体育館は何と4つもあり、野球やサッカーをはじめ競技ごとのグランドがあるなど、とにかく規格外の学校です。ぜひ一度見学に行ってみてください。
この日の授業は電気分解に関するものでした。中学校でも基礎を学びますが、高校ではさらに高度なものになります。
30人の受講者が3~4人ずつのグループを作り実験を中心に進められます。
先生は重要な注意点のみを簡潔に伝えます。あとは生徒たち自身で役割分担を決め、意見を出し合ったりしながら実験を進めます。傍観している生徒は1人もいません。先生は「伝える力」を重視していますが、取り立ててみんなで相談してみようとか考えてみようとは言いません。それでも生徒たちはごく自然に教え合ったり、議論したりしています。非常に意識が高く、学ぶ意欲にあふれた集団です。
この学校では生徒全員がアイパッドを持っています。
県立高校はWi-Fi環境の整備やプロジェクターの設置は進んだものの、生徒1人1台の端末(パソコンやタブレット)の所有は遅れており、各自のスマホで代用している状況でした。しかし、伊奈学園では昨年秋に一気に全員所有体制を整え、今や県立では最先端をいく学校となりました。この日の授業でも実験の様子を撮影したり、配信された問題に解答したりとフル活用されていました。
(よみうり進学メディア編集部)
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