池袋駅西口から徒歩15分。首都高速沿いの住宅街の一角に、斬新なデザインの校舎が建ち並ぶ。創立91周年を迎えた学校法人豊昭学園・豊島学院高校だ。
共学化、学科・コース再編など10年を越える学校改革の第1ステージを終えた同校は、100周年に向けた次の目標を難関国立大に合格する進学上位校に定め、あくなき挑戦を続けていく。
豊島学院はいまや都内はもとより、埼玉県エリアからもアクセス抜群の超人気校である。志願者数では都内私学でもトップを争う位置を占めている。
人気の背景には、「特進など一部の生徒だけでなく、学校全体のレベルアップを実現する」という指導方針がある。
この方針が単なる机上のプランではない証拠に、今春の大学入試でも、「特別進学類型」だけでなく、「選抜進学類型」からも中央・明治・法政などへの合格者を出している。さらに、「普通進学類型」からも上智・法政・青山学院などへの合格者を出している。
10数年にわたって継続してきた全体のレベルアップという方針を基盤として、昨年からは新たに「スーパー特進類型(S特)」を設置した。難関国公立への現役合格を目指す1クラス30人の少数精鋭クラスだ。
かれらが大学受験に挑む来年度以降、同校はワンランク上の進学校へと進化を遂げていることだろう。
同校は年々確実に大学合格実績を伸ばしてきた。しかし、三代毅彦校長はこうもいう。
「本校は自主・自立・平和を3本柱に改革を進めてきました。育てたいのは視野広く、偏らないものの見方で判断できる国際人です。知性をみがき、感性をそだて、社会性・国際性をつける。学校はそういうところです。この三者のバランスがこれからの社会に柔軟に対応し得る有為な人材の育成になると思うのです」。
2019年度から、ニュージーランド・ターム留学、ブリティッシュヒルズでの勉強合宿をスタートさせたのも、こうした思いからだ。
今後、さらに進めようとしているテーマの一つに「自主・自立」の徹底がある。
伝統の親身の指導は、ともすれば生徒の依頼心を助長してしまう可能性がある。めざましい進学実績は「自主・自立」の賜物ではあるが、同校はこれをさらにもう一歩進めたいと考えている。
新しい大学入試では「思考力・判断力・表現力」が求められるという。それに対し同校は、こんな形で一つの答を出した。
「言葉に強い生徒を育てる」。
人は言葉によって考えるから、語彙力がなければ深い思考はできないし、長い文章を読み解くこともできない。また、言葉を知らなければ、自分の意志を正確に伝えることもできない。言葉はあらゆる学問の基礎である。
言葉に強くなれば、新しい大学入試に対応できるのはもちろん、これからの時代を強くたくましく生きていける。
また、AI全盛の時代こそ、より一層「人間力」、「人間性」が求められる。
同校が「言葉に強く」、「人間性豊かな」人を育てるという目標を掲げるのはそのためだ。
同校には兄弟校として昭和鉄道高校がある。こちらも共学だが男子が多い。校名からも察せられるように、将来目標が明確な生徒が多いのが昭和鉄道の特徴だ。
2つの学校の敷地は隣接していることから、部活などは合同で行うことも多い。学校行事や生徒会活動も、緊密な関係を保ちながら運営される。
個性も、将来の目標も、普段の勉強内容もまったく異なる両校の生徒たちだが、この兄弟、すこぶる仲が良い。
いろいろな個性の仲間たちとの出会いもまた、豊島学院に学ぶ魅力なのだ。
現在、部活動の数は運動部17、文化部18(愛好会含む)。新設のS特にも部活の制限はない。
都心の学校には珍しくスキー部や山岳部もある。とくにスキー部は、インターハイ連続出場の強豪部だ。
女子の部活も急速に力をつけており、陸上・テニス・バレーボールなどが実績を出している。男子バスケ、男子陸上部も伸びている。
文化部では東京都吹奏楽コンクールA・B・C各組で金賞の吹奏楽部の活躍が光る。
7年前、部に昇格した合唱部、大人気のダンス部、漫画・アニメ好きが集うスタジオ7部などもある。
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