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埼玉 高校レポ
2023.11.22

本庄東高校(埼玉県本庄市)「地域から世界へ 壮大なスケールの歴史授業」-これが高校の授業だ

本庄東高校で3年生「日本史演習」の授業を見学しました。
担当は教員生活16年のベテラン、近藤建一先生です。大学・大学院では日本古代史を専門に研究しました。

授業の始まりは歴代天皇の唱和から

授業はいきなり歴代天皇名を全員で唱和することから始まりました。あまり見たことがないオープニングに驚いていると、次に歴代総理大臣名の唱和に移りました。伊藤博文から現・岸田文雄総理大臣までです。後で近藤先生に伺ったところ、暗記が目的ではありませんが、これらを頭に入れておくと日本史の流れの理解に有効なのだそうです。
これらが終わると最近気になったニュースについての発表タイムです。1人の男子生徒が前に出て、ウクライナ問題に関する調査結果と自分の意見を述べました。
ここまでかかった時間は3〜4分。週6時間あるこの科目では毎回行われるルーティンだそうです。

先生が自ら現地を訪ね資料集め

ウォーミングアップが終わると、いよいよ本題です。
この日のテーマは「秩父事件と本庄市」でした。秩父事件は自由民権運動の高まりが見られた明治中期の一大事件です。秩父と名がついていますが、本庄市や寄居町、さらには群馬県や長野県まで広がりました。
授業では主にスライドが用いられました。多くの写真が映し出されましたが、そのほとんどは近藤先生自らが撮影したものでした。休日などを利用して本庄市や秩父市の史跡や資料館を訪ね歩いたそうです。他の方法でいくらでも資料や写真が手に入る時代ですが、徒歩や自転車を使い、現地で集めた資料は説得力が違います。生徒たちも食い入るように見ていました。

地元の話から世界情勢へ

この日の授業ではグループワーク形式が用いられました。先生は時々スライドを止め、「さて、それはなぜ?」「そこは、どこ?」と質問を発します。生徒たちはその都度考えをめぐらせ、話し合い、答えを導こうとします。
答を発表する前に、各人が一度自分のプリントに文章として書きます。3年生かつ難関大志望者が多いクラスなので受験も意識しているのでしょう。
地元の話から始まった授業は、最後は世界経済にまで広がりました。

本庄東高校ホームページはこちら

(よみうり進学メディア編集部)

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