理数教育の先進校として知られる都立多摩科学技術高校。高度な研究設備と実践的な学びを通して〝科学を好きな生徒〟が探究心を伸ばし続けられる環境が整っている。

「数学と理科の入試の配点が1・5倍なので得意な人には有利ですが、それ以上に〝好き〟という気持ちが大切です」と話すのは、科学研究部・化学物理班のMSさん(府中・浅間中)。
Iさん(府中・第九中)も「普通科とは違い、目的意識がないと大変。でも理系が好きな人には本当に楽しい学校です」と笑顔を見せる。
同校では1年次にインフォメーション・ナノ・バイオ・エコテクノロジーの4領域の基礎を学ぶ。専門的な授業や実験を通して、大学レベルの知識や技術に触れることができる。
「大学の研究室のような設備で高校とは思えない環境です」とKさん(中野・第七中)。
特徴的なのが、2年次から始まる『課題研究』だ。生徒自らが研究テーマを設定し、卒業まで継続し探究を進める。
科学研究部の5人は『大気中のマイクロプラスチック』をテーマに研究中。MSさんとIさんが築いた研究を、後輩のKさん、Nさん(新宿・落合第二中)、MIさん(西東京・田無第二中)が引き継ぎ、さらに発展させている。
「テーマは新規性、実用性、実現性の3つが求められます。条件を満たさないと研究を始められません」とNさん。研究内容は身近な疑問から大学研究レベルまで幅広い。
昨年は『エコチル調査全国フォーラム』のポスター発表部門で環境省環境保健部化学物質安全課長賞を受賞。今年は全国総合文化祭自然科学部門の東京都代表として出場する。
背景には、東京農工大学や早稲田大学(大河内研究室)など多くの大学との連携による、最先端の科学技術の指導を受けられる環境がある。
一方、研究活動と受験勉強の両立は簡単ではない。土曜授業や水・木曜の7時限授業など授業時間も多く、3年次には卒業研究も控えている。
「一般入試向けの勉強時間は限られますが、総合型選抜には強いと思います」とMSさんは話す。
最後に「同じ高校生でも、ここでしかできない学びがたくさんあります。志を高く持ち、3年間を本気で過ごしてほしいです」と力強く語ってくれた。

(よみうり進学メディア編集部)
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