よみうり進学メディア

埼玉 高校レポ
2020.11.6

昌平高校(埼玉県北葛飾郡杉戸町) 日本で受けられる世界基準の授業

【特集 これが高校の授業だ】

県内私立ただ一つのIB認定校

昌平高校では堀越直樹先生が担当する「知の理論」(高2)の授業を見学しました。中学生の皆さんは初めて聞く教科だと思います。

同校は県内私立でただ一つのIB(国際バカロレア)認定校です。

国際バカロレアとは、その名が示すとおり高校教育の世界基準のことです。したがって、認定校である同校のIBコースで学べば国際的に通用する大学入学資格が得られます。もちろん日本の基準も満たしているので国内の大学に進むこともできます。近年、東大はじめ著名な大学がIBで学んだ生徒の受け入れを積極的に行っています。

「知の理論」って何?

「知の理論」(theory of knowledge)はIBコースでは必ず学ばなければならない科目の一つです。この科目を教えるには、先生も特別なトレーニングを受ける必要があります。

皆さんは、知識とは何かと問われたら、教科書に書かれていることと答えると思います。中学生ならそれでいいでしょう。

でも、この授業では、そもそもそれらがなぜ知識と呼ばれるようになったのかとか、その知識は正当なものなのかといったことを理論的に(筋道を立てて)考えます。

語いの豊富さに驚き

この日の授業は、グループに分かれてのディスカッションが中心でした。世界6か国の教科書の一部が配られ、それら比較、分析し、一定の結論を導きます。

皆さんも話し合いの授業は経験していると思いますが、この授業における話し合いは単に思ったことや印象に残ったことを言い合うという単純なものではありません。発言には常に「なぜならば」という裏付けが求められます。

議論は活発に行われます。そして驚くべきは生徒たちの語いの豊富さです。会話の音(声)だけ聞いたら誰もが大学生以上だと疑わないでしょう。しかし、ここは高校です。そしてまだ2年生です。

これがグローバルスタンダード

最近よくグローバルスタンダード(世界基準)という言葉を耳にしますが、冒頭述べたように、IBコースの授業が正にそれです。

今回は日本語を使っていましたが、かれらは英語でと言われれば、それも軽々とやってのけるでしょう。次はそれを見てみたいと思いました。

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