令和5年に創立100周年を迎える千葉黎明高校は約9割の生徒が進学を希望するため近年、普通科特進コースと進学コースの2コースを中心に進学校化が進んでいる。
その中で、生産ビジネス科は同校創立時の農業高校の流れをくむ伝統の学科。約8万㎡ある広い敷地内には教育棟やスポーツ施設のほか、農場や実習棟などがあり、数年前から房総地鶏とヤギの飼育も始め、園芸以外にも畜産も学べる充実した環境が整っている。
「動物が好きで入学しました」と、3年生の2人に同科の魅力や将来の夢などを語ってもらった。
「座学以外にも実習を通して農作物の生産や動物を飼育し販売まで学べることが魅力です」とH.Sさん(佐倉市立南部中学校出身)。農作物に合わせて一から有機肥料作り、自分たちで栽培をした新鮮で安全な野菜や花卉を自らが消費者と触れ合いながらで販売してまわる取り組みが、生徒にも地域の人たちにも好評のようだ。
チーズ作りのために飼育しているヤギの出産で、小さく産まれてきた仔ヤギを人工哺育で育てたという動物を教材にする学科ならではの話も語ってくれた。「地鶏のヒナや仔ヤギを飼育するうちに、もっと色々な動物に対応できる仕事をしてみたくなった」というのはK.Sさん(八街市立八街北中学校出身)。
自分でやりたい事を考えて取り組める課題研究を通して、K.Sさんは動物を長く世話をするうちに入学当時のトリマーになりたいという夢から動物園でバードショーをする仕事に就きたいと思うようになったと教えてくれた。
生産ビジネス科の学びは伝統の農業分野から商業分野など様々な分野を学べ、これからの社会変化にも対応できるように様々な資格取得を後押しし、色々な選択肢から将来の進路を考えていけるのも大きな魅力と教えてくれた。
農業・畜産に興味のある人は進学の選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。