創立80余年の歴史を持つ江戸川高校。進路部主任の森田耕一郎先生は、「当校の強みは伝統校であること。先生一人ひとりの経験値が高く、生徒に合わせた進学指導ができることです」と自信いっぱいに語ってくれた。
伝統校ならではの、OB・OGによる『ようこそ先輩』ガイダンスでは、法曹界や起業家、看護師など各分野の生の声を聞き、職業理解と生徒の将来像につなげる。また、『卒業生に学ぶ会』では1年生は大学生活を、2年生は卒業したての先輩から受験勉強の体験談を聞く。
さらに大学教授などによる『大学出張講義』では、大学での研究や学科への興味喚起を促す。「大切なのは自分で理解し、自分で選択することです。そのために、指標となる情報を生徒に伝えています」と話す。
同校では2年進級時に文理選択、10月に受験科目の選択を行う。12月には受験勉強を模した『スタディマラソン』を実施。2日間に渡り、朝から6限までの長時間自習する。得手・不得手の判断、受験期までのPDCAを組み生徒の自発性を鍛え、「学習習慣をつけ、目標校を意識し、学習内容を具体的にしていきます」。
さらにスタディマラソン終了後には、『第一志望校宣言』を行う。「目指す大学を宣言し、やる気につなげます。家族との共有で、自宅学習の協力も得られます」と森田先生。
「入学時、勉強も部活もやりたいという生徒が多く、時間の割り振りは自分で考えることを大切にしています。人から言われただけでは限界がきますので、指標を示し、自分のことは自分で考えさせ、それがハードルを越えていける力を育成することにつながります」。
スタディマラソンは3年1学期にも行われ、多くの生徒は、ここが部活から受験勉強への切り替えのタイミングになる。
毎年、国公立、早慶上理などの難関私大にも多く合格者を輩出している同校の生徒たちを、「スイッチが入るとがんばれるのが江戸川高校の生徒です」と誇らしげに語ってくれた。