ＪＲ池袋西口から徒歩約15分、東武東上線北池袋駅から約７分、閑静な住宅地の一角にモダンな校舎棟が立ち並ぶ。創立96年を迎えた学校法人豊昭学園の豊島学院高等学校と昭和鉄道高等学校だ。
両校の共学化、学科再編、新校舎建設、豊島学院高校の校名変更など、24年間に渡った学校改革は、６号館「ラーニングセンター」の竣工で一端の完成となった。
100周年に向かう豊島学院高等学校の目標は、充実した４類型で個性、学力を育み、社会の変化を見据えながら「人間教育」を推進する教育の確立だ。
知育の伸長は自ら選択し、決断することから
同校のコース制は、都内でも数少ない類型制を採用するものだ。類型制とは、生徒たちの希望する進路に合わせたコース制のこと、あくまで主体は生徒達だ。
難関国立進学に対応したスーパー特進類型と国公立難関私大を目指す特別進学類型では、１年次から週２日の７時間授業を実施。３年間で108単位を履修するなど６教科８科目履修を目指す。
難関私大を目指す選抜進学類型、大学進学を目指す普通進学類型もあり、それぞれ特進類型に準じた授業時間を確保している。
一般的な公立高校と比較して２割程度多い授業時間によって、生徒たちの知識量の充実を図り、教科に応じた習熟度別や、補習・補講授業などでフォローアップを行っていく。
「生徒が自分で決断する」「誰一人取りこぼさない」という進路指導の基本方針のもと、全員で大学進学を目指すことが同校の大きな特長となる。
今春の大学への現役進学率は87％、合格実績も国公立19人、早慶上理をはじめとする難関私大に69人、成成獨国武86人、日東駒専に170人など、急速に実績を伸ばしている。
先生方の「想い」が豊島学院の誇れること
豊島学院高等学校の鮎川尚文校長は「さまざまなカリキュラムを取り揃え、生徒一人ひとりが自分に合ったやり方、学び方を見つけられる環境を整えています。最重視しているのが人生を長期的な視点で見つめること。進学や受験合格だけではなく、社会にどう関わっていくのか、自分の力を使ってどのように未来を切り拓くのか、という長いスパンで考えたときに必要となる力を高校生活で身に付けられるように準備しました」と話す。
「そのために、先生方が皆さんの進路や将来を真剣に考え、熱意を持ってサポートしていくこと、そんな先生方の『想い』が本校の誇りだと思っています」と続ける。
同校では新たな教育の充実に向けて、複数のプログラムが稼動する。
コロナ禍によって活用された「ＩＣＴ」環境が更にグレードアップした。校舎内に完備したWi-Fi網と、各教室に設置されたプロジェクターの利用が工夫され、授業でのＩＣＴ化が加速している。
また英語４技能を高めるため、イングリッシュルームが設置された。コミュニケーション力やプレゼンテーション力の充実を目標とする。
国際理解教育のため、希望者に２週間のオーストラリアへの海外研修とニュージーランドへの３カ月のターム留学プログラムを実施。
同校では授業やホームルームの中で折に触れ、「ＳＤＧｓ」の精神や目標を話題としている。グローバルな感性を持たせることや、社会に貢献できる人材の育成を目指すためだ。
また、「探究」を授業の中に積極的に取り入れている。新たな大学入試改革では「思考力・判断力・表現力」が求められる。同校のこれらの試みは、それに正面から挑むことに繋がっている。
ラーニングセンターが生徒たちの活動の基点に
一昨年の８月に、未来に向かう生徒たちの成長と発展をコンセプトとしたレクチャーホール、ライブラリー、シミュレータ室が配備されたラーニングセンターが竣工した。
桜の花びらを基調とするコネクションホールや電車運転のシミュレーター室は一見の価値があろう。充実した最新設備で、生徒たちに寄り添う教育の進化は止まらない。
隣接地に兄弟校の昭和鉄道高等学校がある。
日本の鉄道関係へ人材を輩出することで有名だが、将来目標が明確な生徒たちが多いという特長を持つ高校だ。
学校行事や生徒会活動で、両校は互いに支えあいながら実施する。また部活動も合同で行うことが多いようだ。
現在17の運動部、17の文化部、３つの同好会が積極的に活動している。
部活加入率は、豊島学院が約68％、昭和鉄道が85％と、目標が明確な昭和鉄道の方が積極的だ。
異なる目的意識、個性を持った両校の生徒たちだが、文字通り一丸になって大会等に向かっている。
文化部では、東京都吹奏楽コンクールで両校合同で編成されたＡ組 で金賞を受賞し、都大会へ進出した吹奏楽部の活躍が光る。
昭和鉄道高等学校と互いに共鳴して、奏でるハーモニーも豊島学院の魅力と言えよう。（ＰＲ）
