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埼玉 入試情報
2024.5.13

〈2025年度入試〉埼玉県 私立高校「令和6年度 私立高校入試の概況」

1月に発表された私立高の中間応募状況によると、1月11日段階の応募者数は57,587人で前年度より1,971人の減、志願者数は令和4年度をピークに2年連続で減少しました。次から見ていくように、単願志願者、併願志願者ともに減少する学校が多く見られ私立志向の高まりも一息ついた形です。

公立高入試の志願率は前年度と変わっていないので、この志願者減は生徒数減の影響と通信制や他都県への流出が要因として挙げられます。

 

単願志願者は減少傾向

開智は21%の減、前年度に多くの不合格者がでたことから敬遠されたようです。大宮開成も23%の減、出願基準を上げ、1月22日に単併の入試を同日に行う形に変更しました。
昌平も基準アップで14%減、IBクラスは中学校推薦の出願基準を廃止しました。山村学園も特進ELと総進GLで基準を上げたため27%の減、国際学院は進学と食物調理の併願基準を上げましたが、単願志願者にも影響し22%の減、星野(女子部)は文理コースを募集停止し、その分志願者が減少しています。

一方で慶應義塾志木は17%増、令和3年度より自己推薦の志願者は154→113→104と減少傾向でしたが、今年度は122人と揺り戻しが見られました。早稲田大学本庄も同様で,287→256→230人の減少傾向から270人へと17%増えています。
募集人員を増やした春日部共栄は開智の影響で13%増、開智未来は3倍増です。出願基準を緩和したことに加え昌平が上げたことが拍車をかけたようです。城西大川越は山村学園からの移動があったのか17%の増となりました。

併願志願者は微減が多い

併願入試も志願者減が目立ちましたが、単願ほどではなく、前年度並みの志願者を集めた学校も多くありました。

慶應義塾志木早稲田大学本庄栄東立教新座などの難関校は数%の変動に過ぎず、淑徳与野川越東獨協埼玉も大きな変動はありませんでした。
そんな中で単願同様、出願基準を変更した学校は志願者数の増減が激しくなっています。緩和した星野(共学部)は35%増、細田学園は53%の大幅増、花咲徳栄は15%増えました。

一方で開智は単願同様、前年度に併願入試でも多くの不合格者がでたことから28%減、基準を上げた大宮開成は22%減りました。そのほか、秋草学園は基準の変更はありませんでしたが、アップした山村学園の影響を受け24%増、浦和麗明は基準を上げたのにもかかわらず併願志願者は増加し高い人気ぶりを示しました。

コース改編した学校

コース改編した学校はどのような志願状況になったのでしょう。

栄北は4類型から3類型に再編し、もっとも利用しやすい類型を切り捨てたような方で単願は51%減、併願は30%と志願者は大幅に減少しました。叡明は特進ⅠとⅡ、進学ⅠとⅡを統合し出願基準の底上げを図ったことから、単願は7%の微減で留まったものの、併願は25%減っています。西武学園文理はコースを増やし、これまでより利用しやすいコースを新設したことから、単併合わせて60%の大幅増になりました。

出願基準や選抜方法については変更されることが多いので説明会にいって個別相談を受けるなどして必ず確認しておきましょう。

 

「併願ドットコム」から見た検索校

 昨年度16万ユーザーが利用した検索サイト、「併願ドットコム」のデータから県内私立高校の検索ランキングを見てみると、次の様な学校が上位にきています。

浦和実業・埼玉栄・浦和学院・叡明・浦和麗明・西武台・細田学園・山村学園・開智・星野

上位にランクする学校は毎年同じ顔触れが多くなっています。

可能な限り多くの学校に足を運び、自分にあった志望校選びをしていきましょう。

 

監修:株式会社 リヴィジョン

(編集部注)
私立高校の動きについては過去の概況も確認しておきましょう。
■「埼玉県 私立高校 令和5年度」:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県 私立高校「令和5年度 私立高入試の概況」
■「埼玉県 私立高校 令和4年度」:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉入試情報 「私立高-令和4年度の入試の概況を見る」
■「埼玉県 私立高校 令和3年度」:よみうり進学メディア
埼玉県 「2021年(令和3年度) 埼玉県内私立高入試の概況」 単願増加、難関校は敬遠傾向

 

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