いよいよ令和3年度入試の志望校確定の時期が近づいてきた。
1月15日からの私立高校、12日からの都立高校の推薦入試への出願から、2月の都立第一次・分割前期(以下一般入試)の入試、3月2日の合格発表まで、一か月半に及ぶ高校入試が開始される。
新型コロナの感染拡大が連日報道されている中、三密を避け、健康に留意すること、志願校の高い倍率にくじけないこと、これからの日々に本気で勉強できるかなどが、受験に勝つための大きなポイントになるだろう。
今月号は、受験直前のアドバイスをまとめた。
都立の全日制の推薦入試は、31年度入試では、平均倍率2・61倍、一般入試でも、1・35倍となり大変厳しかった。
そのため、私立高校の併願制度を利用した受験を検討しておきたい。
ただし、私立高校の併願受験は2月10日から開始されるため、一般入試の出願の時点では、まだ受験前となる。
このため、都内私立高校の多くは「併願優遇制度」を設けている。
また、私立第一志望の場合は、単願・推薦制度があり、各校が設ける基準以上の生徒は、12月中旬から中学校を通じての(入試)相談を可能としている。
担任の先生への報告・連絡・相談(を欠かさないことが何より重要だ。
12月中旬には、調査書が確定する。同時に、中学校校長会の「都立高校への進路希望調査」が実施され、冬休み空けには、学校ごとの希望人数が発表される。令和2年度入試の動向を知るための重要な資料だ。
志望校の決定の時期となったが、都立希望者は、推薦・一般と2回の受験チャンスがある。私立併願を含め、受験作戦を立てて本番に備えてほしい。
例年では都立の一般入試の出題範囲は「中学校の3年間で学習した内容」とされている。また、各学年の内容がまんべんなく出題されることが特徴となる。
ただし、今年は中学3年次の内容のうち都立入試では、臨時休業期間の配慮から出題されない範囲があることも要チェックだ。
私立入試でも都の出題範囲に準拠とする学校は多い。
それらを踏まえて過去の入試問題を繰り返し解いてみることが重要となろう。
この時期の過去問は、時間を決めて解く必要はない。忘れてしまった内容は、教科書を見ながら解いても良いと思う。
同じ問題は出題されないが、入試の傾向や難易度に変化はないはずだ。
これまで受験した模擬テスト、中間・期末テストなどで、間違えた箇所も見直しておいて欲しい。
都立第一次・分割前期の学力検査に基づく選抜では、独自問題実施校を除く全校で、マークシート方式で実施される。
マークシート方式では、記述式解答と異なる点があるので注意が必要だ。
・HBまたはBなどのやわらかめの鉛筆を使用する。
・解答用紙に傷がつかないよう筆圧に注意する。
・書き直す場合、消しゴムであとが残らないようきれいに消す。
・「消しゴムのかす」が残らないよう注意。
・解答欄のずれや、2重マークを見直す。
などを特に押さえておいて欲しい。
私立高校の推薦の出願まで6週間、都立一般入試出願までも2か月余りとなった。
これから皆さんにやって欲しいことは、計画を立てて、それを実行することだ。
自分なりの勉強のスケジュールを作って欲しい。
計画は、現実的なものが望ましい。時間的なことよりも毎日のノルマ的な方が実行可能だろう。
計画が実行できたなら、それは将来にわたって、皆さんの実力の向上になり、自信となることだろう。
冬の兆しが強くなってきたが入試当日だけでなく、今日から受験までの日々の、皆さん自身の健康管理も重要な入試の対策といえる。
無駄を省いて睡眠時間を確保すること。外から帰ったら手を洗い、うがいを忘れないこと。外出時では、マスクを忘れず、三密
を避けること。注意することはたくさんある。
これらも含めて受験ということだ。
風邪の症状や腹痛、発熱などがあったら、早めにお医者さんに行っておこう。