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入試情報
2021.10.4

〈2022年度入試〉 10月のテーマ 「この秋、やっておくべきこと」 -令和4年度

残り時間を意識し、本番から逆算して作戦を立てる。
まだ早いと思った時が「始め時」。

入試本番まであと3か月から4か月。ゴールが少しずつ見えてきました。
勉強には最適なシーズンを迎えた今、
改めて作戦と計画を見直し、残り時間を有効に使わなければなりません。
今回は、本番に向けて、今やっておかなければならないことを考えてみます。

今こそ本番から逆算しての計画を

受験生の皆さんは、これから2つの課題に取り組まなければなりません。
ひとつは志望校を絞り込むこと、もうひとつは学力の向上を図ることです。
「それはもう、とっくにやっています!」
そうですね。何もやっていないはずはありませんね。
ただ、一番早い試験(私立)まで、あと3か月ほどになりましたから、
これからは特に時間を意識した行動が求められます。
よく本番から逆算して計画を立てるのが良いと言われますが、
3年生になった当初は今ひとつピンと来なかったと思います。
しかし、おぼろげながらもゴールが見えてきましたから、
今こそ逆算しての計画が求められているのです。

残り3か月は長いか短いか

皆さんは、残り3か月という時間を長いと感じますか。それとも短いと感じますか。
そう言われても、先のことをイメージするのは難しいですね。
では、過ぎ去った3か月を振り返ってみましょう。今から3か月前ですから7月上旬です。
もうすぐ夏休みといった頃でしょうか。そして今が10月上旬。これが3か月という時間です。
夏休みという特別な期間を含めての3か月ですが、皆さんはこの間、どれだけ勉強できましたか。
あるいは、どれだけ力を伸ばせましたか。
それを振り返ってみれば、これからの3か月が何となくイメージできるのではないでしょうか。
単純に時間のことだけを考えれば、今日までの3か月と、今日からの3か月はイコールですから、
勉強できる時間も、それに伴う学力の伸びも、ほぼイコールです。
が、実はこのような単純な計算で表せないのが受験勉強なのです。

間に合うかどうかはやってみないと…

この時期になると、受験生の皆さんから「今から頑張って間に合いますか」という質問をしばしば受けます。
一応、受験生を励ます意味で、「大丈夫。今からでも間に合います」と答えるのですが、
本当のことを言うと、答えは「やってみなければ分かりません」なのです。
間に合ったのか、間に合わなかったのか。その結果が出るのは合格発表の日です。
このように、間に合うか間に合わないかは不確実であり、精神的には非常に不安定な状態に置かれます。
しかし、そんな中でも間に合うと信じて勉強を続ける人、
あるいは、間に合わせてみせるという強い意志を持って続けられる人がいます。
合格を引き寄せられる人は、そのように考え、行動できる人ではないでしょうか。

過去問演習、早すぎることはない

ここまでは精神論でしたが、具体策を考えてみましょう。
入試問題は出題範囲が明確です。
学校以外で、または教科書以外で、何か特別な勉強が必要かというと、それはありません。
さらに言えば、出題の仕方なども、受験生の混乱を避けるため、年度ごとに大きく変えることはありません。
ですから、よく言われるように過去問演習は、もっとも有効な受験対策となります。
仮に、皆さんが公立志望だとして、5年分の過去問をやろうという計画を立てたとします。
そして1回だけでは不安なので2回繰り返すことにしたとします。
1日に1教科ずつやっていくと、1年分をやるのに1週間かかります。
もっと出来そうな気もしますが、学校の課題や宿題があったり、
土日は説明会・相談会があったりしますから、こんなものでしょう。
そうすると5年分をやるのに5週間、それを2回繰り返すには10週間、つまり2か月半必要なことが分かります。
もちろん、やり方次第で短縮は可能ですが、案外時間がかかると思いませんか?
この2か月半という時間を、入試本番まで3〜4か月という時間軸に当てはめれば、
つまり逆算してみれば、どの時期から本格化すべきかが自ずと明らかになってくるでしょう。
まだ過去問にはまったく手をつけていない人は、残された時間と、それをやるのに必要な時間を
しっかりと見極めてください。
まだ早い。そう思っている時期が実はちょうど良い時期だったということがよくあります。
もう遅いとならないよう気をつけてください。

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