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埼玉 入試情報
2021.11.19

〈2022年度入試〉埼玉入試情報 「公立高校入試の注目点 志望校決定の時節が到来」 -令和4年度

埼玉県教育局は、6月末に令和4年度公立高校の入試募集人員、選択問題実施校、7月に入試実施要項、学力検査出題の基本方針、出題の範囲、リーフレット、9月には各高校の選抜基準の発表を発表した。これにより、4年度入試の全容が出そろったことになる。
中学3年生の、第一回目の進路希望調査が実施された。いよいよ志望校選定の時期が到来した。
学校説明会や個別相談の実施が定員制や予約制となり、実際に高校へ行く機会も少なくなっているが、志望校決定の時期が近づいてきた。

志望校の決定は、12月の中旬が目安

10月末に「令和4年3月の中学校卒業予定者の進路希望調査(10月1日付)」が発表された。
この結果の見方、考え方については、既報のとおりなので説明は省略するが、いよいよ、志望校決定の期間に突入したことになる。
また、10月上旬には、「受検生心得」が告知された。
入試日程、当日の時間割、携行品、実技検査(実施の場合)の日程・時間、面接(実施の場合)日程・時間、受検当日の集合に関する注意、合格者発表の時間・方法、感染防止対策などが記載されている。

受験生の心得より抜粋

入試当日の携行品では、受検票、鉛筆(シャープペンシル可)、消しゴム、三角定規(直定規可)、コンパス、時計(計時機能のみ)、弁当、上履きなどとなっており、また、感染防止対策では、入試当日のマスク着用はもちろんだが、入試までの期間のマスク着用、こまめな手洗いや検温をするなど細部にわたる。
健康に留意して万全の体調で入試に臨んで欲しいという高校の先生方の心が込められている。

将来の志望を考えて進路選択をしよう

中学3年生の皆さんは、高等学校の新学習指導要領の施行により、新課程で学ぶⅠ期生となる。
情報や歴史総合等、新しい教科が開始されるだけでなく、皆さんが迎える大学入試から、新課程に合わせた再度の大学入試改革が実施されることになる。
中学3年生は、これまでより将来の進路を考えた上で、志望校選択をする必要があるだろう。
高等学校への進学は、皆さんの最終目的ではない。目的に到達するために自分を伸ばしてくれる学校を選択して欲しい。

思考力・判断力・表現力の充実がカギに

今年から中学校で施行された新しい学習の指針となる学習指導要領では、「グローバル」を合言葉に、「思考力・判断力・表現力」を重視し、「コミュニケーション能力」、「問題解決能力」などを養うという大方針が発表されている。
読み取ること、聞き取ること、それを基に考えること、自分の言葉で書くこと、英語では「読む、聞く、書く、話す」という力が求められる。
公立入試も、新しい教育に合わせた入試選抜に移行してきているようだ。
学力検査では、考えさせる問題、表現する問題が工夫され、出題される。
入試で重視される内容が変わってきているため、勉強の仕方も、単に言葉や事象を覚えるのではなく、内容を理解し、自分の言葉で組み立てられるようにしておく必要がある。

中学の公的テストや実力テストに全力を尽くせ

今春の全日制の入試では、出願1・10倍、志願確定1・09倍で推移し、実質倍率は、1・13倍となった。
受験生の11%、4,476人の不合格者が出ていた。
4年度に臨む中学3年生は、公立中学校で前年より約1,440人増加し、約59,420人、私立中学校で3,160人となっている。
私立の場合、ほとんどが内部進学するため、公立高校への受験生は、公立中学卒業生が中心となる。このため、公立高校の募集人員は680人増加した。
卒業予定者の増減に合わせて、公立は募集人員を増減させているため、4年度入試の平均の倍率は、変化が少ないと考えられる。
新型コロナウィルス感染症の影響で、県内だけではなく、東京都内などで大規模な入試相談会が中止や申し込み制になり、受験生の学校選択に影響が出ているようだ。
一方で、中学校では、実力テストや校長会テスト等での入試分析が進み、確実な進路指導が受けられるようになってきている。
中学校でのこれらのテストは、公立入試に準拠しているケースが多いようだ。受験の模試の意味合いも強い。全力で受験していって欲しい。

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