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埼玉 高校レポ
2026.10.22

山村国際高校(埼玉県坂戸市) 「3年間で進路を切り拓く」-進路指導

入学後の3年間で大きく伸ばす
進路も部活動も「やったらできた」を力に

 大学進学実績を見るとき、東京大学に何人、国公立大学に何人、GMARCHに何人という数字に目が向きがちです。しかし、高校の進路指導を見るうえでは、卒業時の結果だけでなく、入学した生徒が3年間でどれだけ成長したかという視点も大切です。
山村国際高校は、まさに「入学後に伸ばす学校」です。

近年は大学進学志向が高まり、GMARCHをはじめとする上位私立大学を目指す生徒も増えています。一方で、美容、医療、調理など専門的な資格取得を目指し、最初から専門学校進学を希望する生徒もいます。

学校が特定の進路へ一律に生徒を導くのではありません。一人ひとりが目指す将来に合わせ、それぞれの進路実現を支えていくのが基本姿勢です。

 

◆1年生から始まる進路への意識づくり

入学したばかりの1年生全員が、具体的な大学や職業を決めているわけではありません。そこで同校では、まず将来について考える機会を数多くつくります。

学期に1回行われる進路ガイダンスでは、1年生は職業研究からスタートします。学年が上がるにつれ、分野別研究、進路講話、大学の体験授業など、内容はより具体的になっていきます。

 

大学との連携も積極的です。大学の先生を学校に招いて授業を受けたり、逆に生徒が大学を訪れ、実際の授業を体験したりする機会があります。保護者が一緒に参加できる取り組みもあります。

大切なのは、早く進学先を決めさせることではありません。さまざまな職業や学問に触れながら、「自分は何を学びたいのか」「将来何をしたいのか」を考え始めることです。

 

◆学力も3年間で引き上げる

進路への意識が高まっても、希望を実現するには学力が必要です。そこで同校では、通常授業に加え、コースの特性に応じた学習支援を行っています。

特進コースでは週3回、30分間の「放課後セミナー」を実施しています。部活動に参加している生徒も多いため、長時間拘束するのではなく、短時間でその日の学習内容や課題への入り口をつくり、その後の家庭学習につなげます。

一方、特選コースでは、大学進学特別講座など、より大学受験を意識した学習機会が用意されています。学年が上がるにつれて内容も本格化し、一般選抜で上位大学を目指せる力を身につけていきます。

「勉強が得意」という意識を強く持たずに入学する生徒もいます。だからこそ最初から高いハードルを課すのではなく、まず「やってみたらできた」という経験を積ませ、それを次の学習意欲につなげます。その積み重ねが3年間での大きな伸びにつながります。

 

◆最後まで進路の可能性を残す

進路指導のもうひとつの特徴は、生徒本人の希望を尊重する姿勢です。

以前は国公立大学を強く意識した指導も行っていましたが、近年はGMARCHなど首都圏の私立大学を希望する生徒も増えています。そのため現在は、国公立か私立かを学校が決めるのではなく、生徒の希望に応じて進路を組み立てています。

指定校推薦や総合型選抜、学校推薦型選抜などの年内入試を利用する生徒もいます。一方、上位コースを中心に一般選抜まで挑戦する生徒もいます。

ただし、大学入学共通テストは全員受験が基本です。最初から「自分には必要ない」と選択肢を切ってしまうのではなく、学力が伸びたときには国公立大学も含めて新たな可能性を検討できるようにしておくためです。

進路を早く狭めるのではなく、3年間の成長に合わせて選択肢を広げておく。ここにも「伸ばす学校」という考え方が表れています。

 

◆運動部だけではない活躍

山村国際高校といえば、部活動が盛んな学校としても知られています。
今年もソフトテニス部がインターハイに出場し、ダンス部は全国大会へ出場。男子バスケットボール部も県ベスト4に進出するなど、運動部が高いレベルで活躍しています。

さらに注目されるのが文化部です。
吹奏楽部は今年、Aの部で初めて西関東大会への出場を果たしました。部員数も多く、この夏には専用の練習場所も完成しました。

生物部の活動も本格的です。全国の理数系強豪校などが参加する「高校生バイオサミットin鶴岡」で入賞しました。研究成果をプレゼンテーションするだけでなく、英語で論文を書く活動にも取り組んでいます。

こうした部活動の姿も、同校の教育を象徴しています。
運動、音楽、科学、そして勉強。分野は違っても、最初から全国レベルの力を持っていたわけではありません。教員の指導を受けながら、生徒自身が挑戦し、経験を重ね、力を伸ばしていきます。

大学合格実績だけが、高校3年間の成長を示す数字ではありません。
入学時点での位置よりも、卒業するときにどこまで前へ進めたか。自分の可能性に気づき、「やったらできた」を重ねながら次の目標へ向かう。その成長を学習面と学校生活の両面から支えているところに、山村国際高校の進路指導の特色があります。

 

山村国際高校のホームページはこちらから

 

(よみうり進学メディア編集部)

 

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