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東京 入試情報
2026.5.14

〈2027年度入試〉東京入試情報「令和8年度入試の検証から9年度入試を探る【前編】」

都立高校入試
令和8年度入試の検証から9年度入試を探る【前編】

入試を知って、計画を立て、実行していこう
連休が明けて、中学3年生はいよいよ令和9年度入試に向けて本格的に始動する時節が到来した。

都立高校の入試では、6年度からの、男女合同選抜の実施、8年度では普通科の前・後期制の廃止などの変化があった。

また8年度から、私立高校入学者に対しては、世帯の所得上限と、授業料の助成の上限が撤廃され、授業料の無償化が実施されている。

これらに伴い、入試にも変化が起こっている。
今回と次回、8年度の都立入試を振り返りながら、9年度入試を予測する。

 

在籍の微減に都立は2学級75人の定員減で対応

令和8年度入試に臨んだ受験生は、前年より約240人減少した(令和7年公私連絡協議会資料より)。

都立全日制では2学級分75人の募集人員の減が実施された。学校ごとでは、三田、石神井の2校で2学級の増、竹早、広尾、総合工科の3校で1学級の減が実施された。また、深沢の学年制5学級が単位制4学級に改編された。

令和9年度入試では、公立中学校の卒業予定者が前年より1,800人程度減少する(7年度学校基本調査より)。
都立高校の募集人員は、17~18学級程度減少になると見られる。

志望校の選択には前年の倍率や、募集人員の増減が影響することも多い。変更があった学校や学科の動向に注意しよう。

入試の概要を提言する入学者選抜検討委員会の報告は、例年9月中旬に、募集人員は10月中旬に、発表される。

 

男女別定員は撤廃され男女合同選抜へ

令和6年度入試での大きな改変では、普通科(コース及び単位制を除く)全校で推薦に基づく選抜を含め、男女別定員制が撤廃された。

8年度入試では、普通科で実施されていた前期選抜・後期選抜が廃止され、定員は前期選抜に一本化された。

この結果、推薦の倍率は前年の男女計2.28倍から2.18倍に低下し、第一次・分割前期の実質倍率は、前年の1.27倍から1.26倍に低下した。
男女別の受験数が未発表のため、詳細は不明だが、推薦の女子の倍率は、緩和されたように見える。

 

東京都中学校英語スピーキングテストの実施

英語4技能(読む・書く・聞く・話す)のうち「話す」ことを評価する英語スピーキングテスト(ESAT―J)が令和5年の入試選抜から本格的に導入された。

2025年は11月23日に本試験、12月14日に追検査が行われ、参加者は2回合計で70,489人、平均点は前年の68.3点から74.9点に上昇した。※1

各高校では調査書に記載された評価を0点から20点に換算し、入試得点と調査書得点の合計値に加算する。1,000点満点の合計得点への加算だが、この加点は大きい。

なお12月に実施された中学校長会の進路希望調査では、卒業予定者7万7,555人のうち、全日制志望者が70,523人となっていたが、卒業予定者の91%、全日制志望者のほぼ全員が参加したことになる。

8年度の日程は、11月22日、追検査が12月13日と発表されている。
ESAT―Jの受験を予定しておいてほしい。

 

■※1 「令和7年度のESAT―J YEAR3」実施状況について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉東京都 都立高「令和7年度ESAT-J YEAR 3 実施状況」

 

就学支援金の増額で私学の授業料無償化が進む

令和8年4月から、東京都の授業料軽減助成金での各家庭の年収制限が廃止され、私学の授業料への支援金が就学支援金と併せて50万1,000円に増額となった。これによって都立の授業料は無償になり、私学も多くの学校の授業料が無償になった。授業料無償化で都立志望から私学志望に変わった人が多かったようだ。※2

ただし都立は5,650円の入学金が必要となり、私学は授業料が50万円を越える金額は家庭の負担になること、授業料以外に入学金、施設設備費が必要になる。

また、制服や教科書は有償であり、修学旅行積立金やパソコン費用が発生する場合もある。学校ごとの費用の違いも調べておく必要があるだろう。

 

■※2「東京都の学費支援」について詳しくは※2025年度の資料です:よみうり進学メディア
東京都 都立高校・私立高校「学費負担軽減制度」-2025年

 

連休があけ、いよいよ受験期に突入

令和9年度入試に臨む際のポイントは、各教科の評定の扱いだ。

各教科の評定の基となる観点別評価は、全教科「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」の3観点から構成される。

すべての観点がA~Cで評価され、それを基に評定が決まることになる。定期考査の結果はもちろんだが、日々の授業態度や積極的に授業に臨む姿勢、考え、発表する内容、提出物などが大きなウェィトを占める。

さらに調査書は、1・2学期(前・後期制の場合は、前期と12月末まで)の評定で作成される。

都立入試では、実技系4科目の評定が2倍になる事に注意してほしい。

連休が明け、いよいよ受験を意識する時期となった。早めのスタートで志望する高校と出会ってほしい。

 

(岩佐教育研究所・岩佐桂一)

 

※後編は2026年6月号(6月5日発行)に掲載予定です

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