高校改革Ⅲ期対象校は「旭・横浜旭陵」「横浜桜陽・永谷」「藤沢清流・深沢」が新しい学校として募集を開始する。新校名はそれぞれ新校名は「横浜旭」、「戸塚南」、「藤沢東」と決定した。※1
「横浜旭」は全日制普通科、共通選抜では5教科の学力検査を実施。
「戸塚南」は全日制単位制普通科、5教科の学力検査に加え、特色検査(面接)を実施。
「藤沢東」は全日制単位制普通科、5教科の学力検査を実施する。
■※1 神奈川県の「高校改革Ⅲ期」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉神奈川県 公立高校「県立高校改革(Ⅲ期)令和9年度再編・統合対象校」
神奈川県教育委員会は、来春の公立高校各校の選考基準を発表した。
《Ⅰ》第一次選考、選考基準の「調査書と学力検査」をみると
「評定8」または「学力検査8」とする高校はない。
全日制普通科92校のうち「評定5:学力検査5」が44校と最も多く、「評定4:学力検査6」が26校、「評定6:学力検査4」が10校、「評定3:学力検査7」が海老名高校・大船高校・市立金沢高校・市立桜丘高校・柏陽高校・平塚江南高校・横須賀高校・横浜翠嵐高校の8校、「評定7:学力検査3」が相模田名高校・寒川高校・白山高校・保土ケ谷高校の4校。
《Ⅱ》第二次選考「学力検査重視」「学習に取り組む態度重視」をみると、
全日制普通科で「主体的学習態度8」とする高校はない。
全92校のうち、「学力検査8:主体的学習態度2」が71校と8割近くを占め、「学力検査7:主体的学習態度3」が11校、「学力検査6:主体的学習態度4」が6校、「学力検査5:主体的学習態度5」が4校。
《Ⅲ》特色検査として「面接」を実施する高校をみると、
上矢部高校が面接を取りやめ、再編統合の戸塚南(横浜桜陽・永谷)高校が導入する。他の普通科実施校は、愛川高校・市立橘高校・舞岡高校。
「主体的に学習に取り組む態度」の観点は、中学校の授業や課題への取り組み、日常の学習から始まっていること意識しよう。面接のためではなく、学校を知り、自分が納得する志望校を決めていく調査の必要性は変わらない。公表されている「入学者の受入れに関する方針(アドミッション・ポリシー)」は確実に読み込んでおこう。※2
■※2 神奈川県公立高校の「選抜基準」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉神奈川県 公立高校「入学者選抜選考基準・特色検査の概要」発表-令和9年度
公立高校入試は全日制・定時制・通信制で同日程の「共通選抜」が2月16日(火)に学力検査、16日(火)・17日(水)・18日(木)のいずれかに特色検査、22日(月)追検査、2月26日(金)合格発表。
定時制と通信制の一部で「共通選抜」の後にある「定通分割選抜」が3月15日(月)に学力検査、特色検査は15日(月)・16日(火)に、19日(金)合格発表。
※追検査…やむを得ない事情で学力検査を受検できなかった者に対する措置。これまで実施してきた経過を含み追検査の対象となる事由〈インフルエンザ罹患、体調不良、自然災害、会場へ向かう際の事故等々、細かく示されている〉が明確化された。また、追検査の受験希望の手続きや希望事由を記した追検査願の提出等々が必要だ。※3
■※3 神奈川県公立高校の「公立高校入学者選抜日程」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉神奈川県 公立高「2027年度(令和9年度)入学者選抜の日程決まる」
学力検査は思考力・判断力・表現力を見る内容で、全国の入試問題の中でも良問だ。
教科による平均点の差や年度ごとの各教科の平均点の上下等は必ず出る。そういったことに一喜一憂せず、過去問の研究や演習も行ってほしい。
解答方法は記号式選択問題でマークシート方式(記述問題はあり)。問題の作成は年毎に工夫されている。
過去3年分の検査問題は、県のホームページで公開※4されているほか、県政情報センター行政資料コーナーで見ることもできるし、コピー(有料)もできる。他の方法でも入手できるので一度は過去問にチャレンジしてみてほしい。
■※4 神奈川県公立高校「学力検査の過去問題」は:神奈川県教育委員会
共通選抜における学力検査問題
合格発表がWEBで行われるだけでなく、インターネット出願も実施されている。
資料の提出などは学校を通してとなるが、願書の提出はPC、スマホ、タブレットなどでの提出となる。通信環境がない場合は、学校に連絡すればよい。
受験生と保護者の負担軽減につながるインターネット出願であるが、受験生は試験当日までの準備と心構え、インターネット出願の流れやスケジュールに注意し、事前にしっかり対策を行うことを忘れないでほしい。※5
■※5 (参考)昨年度の「インターネット出願マニュアル」と「出願の手引き」:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉神奈川県 公立高校「インターネット出願」-令和8年度
神奈川県の近年の入試動向をみると、令和8年度入試の全日制の平均競争率(倍率)は1.11倍と、前年を0.06ポイント下回り、過去最低の水準となった。
学力向上進学重点校など高い進学実績を誇る学校については1.5〜2.0倍を超える倍率となっており、根強い人気があるが、一方で定員割れとなった学校が42校存在するのも事実で、二極化の傾向が続いている。
以前、県教委に取材した際に「適切な競争率を維持する手段として定員数を減らす方法もあると思うが、公私の定員比率を含めて方針転換は行われないのか。また、定員内不合格について検討する考えは?」の質問に対して「毎年度県内の公立中学校卒業予定者に基づいて、公立・私立の入学定員目標を、神奈川県公私立高等学校協議会という協議会の議論の結果を受けて、例年9月上旬に神奈川県公私立高等学校設置者会議において決定している」との回答があった。
例年通り、令和9年度の入学定員の策定も全日制進学実績の向上に向けて公私おのおのが自らの責任において実現を目指す定員目標を設定し、公立中学校の卒業予定者数や県立高校の施設等の状況や私立高校の募集計画の状況などを考えて総合的に判断して決定するはずだ。
定員内での不合格者については「本県では実施要領上にも募集人員まで合格者を決定とうたっているので基本的には定員内の不合格者は出していないし、出すつもりもない」との回答があった。
学力向上進学重点校とエントリー校全校の特色検査(自己表現検査)に、共通問題と共通選択問題を使用することが明記された。共通問題の使用は、重点校・エントリー校全校に適用される。どの学校を受検するかにかかわらず、同じ形式の問題となる。
対象校は、学力向上進学重点校、横浜翠嵐・川和・柏陽・横浜緑ケ丘・多摩・湘南・厚木・小田原の8校と、エントリー校の希望ケ丘・横浜平沼・光陵・横浜国際・横須賀・鎌倉・茅ケ崎北陵・平塚江南・大和・相模原の10校。
特色検査(自己表現検査)の共通問題の形式は『提示された文章や資料を読み取り、中学校までに習得した知識・技能を教科横断的に活用して、問題を解決する思考力・判断力・表現力や創造力等を把握するための検査』で検査時間は60分。
特定の教科の知識だけを問うのではなく、国語・社会・理科・数学など複数教科の知識を組み合わせて考える力が求められている。共通問題化により、各校が個別に設けていた形式の差はなくなり、どの重点校・エントリー校を志望する場合も、同じ形式の検査に備えることになる。
令和8年4月から全世帯が対象となった私立高校の授業料無償化の影響や、学力検査を実施せずに調査書などの書類のみを用いて選考する入試形態が導入されている私立高校が一定数あることもあり、他の首都圏の都県と同様、私立高校への進学を選びやすい環境にあるのは事実だ。
私立高校はここ数年、校名変更や共学・別学化、募集停止・募集再開等が続いている。神奈川県では清泉女学院高校が募集を開始する。
無償化の実態で考えてほしいのは、無償化されたのはあくまでも授業料のみ。入学の際に必要な制服・体育用品・上履き、学習のために必要な副教材・端末関連費、施設費、修学旅行費、部活動費等々は無償ではない。
むろん公立高校も同様だが、その費用は圧倒的に私立のほうがかかる。高等学校等就学支援金や高校生等奨学給付金などの制度もあるので、手続き等を事前に調査しておくことも大切だ。
最後に、20年ほど前、教育への財政支援が話題となり私立への補助の在り方も検討された。学校への直接補助金か家庭(生徒)へのバウチャー制かという議論もあったが、後者はいつしか消えていった。
(かながわ民間教育協会・掛川忠良)
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