2024.11.18

〈2025年度〉神奈川県公立高「入試問題　傾向と対策は？」【②全体傾向・数学・英語・国語】

神奈川公立高校入試問題（共通選抜）
必見!!その傾向と対策は？

これからの勉強を効率的に行っていくために、過去の入試問題の傾向をつかんでおきましょう。
前年度（令和６年度）の公立入試問題（共通選抜）をふり返りながら、傾向と対策を考えてみることにします。

今回は「②理科・社会・まとめ」編です。
「①全体傾向・数学・英語・国語」編はこちら
■〈2025年度〉神奈川県公立高「入試問題　傾向と対策は？」【①全体傾向・数学・英語・国語】

【社会】
歴史・公民分野に課題
複数分野の融合問題が増加

全体の構成は次のとおりです。
大問１　地理（世界）
大問２　地理（日本）
大問３　歴史（古代から近代の日本と世界）
大問４　歴史（近代～現代の日本と世界）
大問５　公民
大問６　公民
大問７　三分野融合等

地理・歴史・公民の３分野からまんべんなく出題されています。
平均点は54.８点（追検査含む）で前年の58.４点から３.６点下がりました。
正答率が50％を下回る問題が小問34題中13題ありました。内訳は歴史分野と公民分野が各５題、歴史・公民融合が１題でした。

もっとも正答率が低かったのは問４（歴史分野）の問イで27.２％でした。20世紀初頭の対アジア関係について地図を参照しつつ文章の正誤判断を求める問題でした。
次いで問６（公民分野）の問エが28.４％、問７の問エが32.０％などとなっていますが、いずれも文章の正誤判断が求められる問題でした。

地理と歴史、歴史と公民など複数分野にまたがる融合問題が６題出されたことは（前年は１題）、今後の方向性という点で注目されます。公民分野は問題演習が不足しがちなので注意しましょう。

【理科】
知識の活用、実験・観察から
得られた情報を元に判断する力

問１から問８までありますが、前半は各分野の基礎知識を問う問題です。
問１　物理
問２　化学
問３　生物
問４　地学

各３～４題で合計15題、配点は全部で36点です。化学・生物は比較的良くできていますが、物理・地学分野があまり良くありませんでした。

後半も分野ごとの出題ですが、実験や観察を元にした応用的問題も含まれます。各４～６題で計19題、合計64点です。出題分野は次のとおりです。

問５　物理
問６　化学
問７　生物
問８　地学

物理分野はすべて正答率50％以下でした。特に問５の問イは24.６％と全問中最低でした。

地学分野も全体としてできが良くありません。一方、化学・生物分野は比較的良くできており、正答率が80％を超えた問題もありました。

前述のように理科の後半問題はすべて実験や観察に基づく問題です。手順や経過、結果などをしっかり理解しておきましょう。また、実験や観察などから得られた複数の情報を元に思考し判断する力をつけましょう。用語など基礎的知識を覚えておくことも重要ですが、それだけでは高得点を得られません。
極端に不得意な分野や単元がある人は早めに補強しておきましょう。