令和8年度の私立高入試はどのような特徴があったのでしょう。
ひとつは、公立高入試の志願者が約2,600人減少し過去最も低い倍率を記録したことで、私立高の併願応募者が減少したこと。
ふたつめは、公立志望者が私立へ切り替えたため、私立の単願応募者が増加したことが挙げられます。
単願応募者が増加したのは上位校から中堅校まで幅広い学力層に及んでいます。公立高入試でも中堅層を中心にほぼすべての学力層で応募者が減少していることから、全体的に私立単願への移動が起こったと考えられます。
この公立離れ私立志向の入試状況は、今年度からの就学支援金の所得制限の廃止・増額が原因です。

各私立高の応募状況をみると、単願・併願ともに応募者が増えた学校、単願は増えたものの、併願は前年度並みであった学校、併願が減った学校の3パターンに分けることができます。
慶應義塾志木、早稲田大学本庄、立教新座の難関大学附属校でも第一志望者対象の推薦入試の応募者がそれぞれ1割強増加、その一方で一般入試は3校ともほぼ前年度並みでした。また推薦応募と合わせると264人増えていますが、この応募者数は最近の5年間でもっとも多く、難関校への挑戦志向もみられました。
難関校以外で単願増・併願は前年度並みになった学校は栄東や東京農大第三、川越東、浦和麗明、本庄東、埼玉栄などが挙げられます。これらの学校は公立等の併願者を確保していることから、公立人気校の併願校になっている学校といえます。
単願・併願ともに増加した学校は出願基準を緩和した大宮開成や昌平、叡明、山村国際などで前年度より利用しやすくなったことが原因です。
城北埼玉、国際学院、浦和学院、花咲徳栄、本庄第一、東京成徳深谷、武蔵越生、埼玉平成、秀明英光などは単願が増えたものの併願が減少しました。
これらは出願基準が比較的利用しやすく設定されていて、中堅の公立高と併願されやすいことから、私立志向の高まりによって併願から単願にシフトした動きがうかがえます。
今年度もコース改編した学校がありました。西武台はSTEAMを残し、他のコースを改編して新しい4つのコースを新設しました。出願基準は旧コースより利用しやすくしたことで単願は5割増、併願は前年度並みの応募者を確保しました。
正智深谷は特別進学系、総合進学系の2系統に属するコースの名称を変更。この結果、単願応募者は前年度並みでしたが、併願は1割減でした。1月22日の応募者が減少したことから、公立併願者が減ったようです。
星野は女子部のある末広キャンパスに共学の医専とグローバルフロンティアの2コースを新設しました。このコースに単願は合わせて37人、併願は66人応募しています。
細田学園は選抜Gコースを募集停止し、東大や京大、東京科学大などの最難関大学を目指す特進H理数コースを新設。募集人員は40人でしたが、単願7人、併願22人が応募しました。
昨年度28万ユーザーが利用した検索サイト、「併願ドットコム」のデータから県内私立高校の検索ランキングを見てみましょう。
浦和実業・浦和学院・埼玉栄・細田学園・西武台
上位(TOP3)にランクする学校は毎年同じ顔触れで、文武両道を実践している学校です。
また、例年になく東京の学校を閲覧するユーザーが増え、次のような学校が検索されています。
大東文化第一、成立学園、駿台学園
今年度からの就学支援金の所得制限の廃止・増額の影響がうかがえます。
これからの時期は、多くの学校に足を運び、自分にあった志望校選びをしていきましょう。
監修:株式会社 リヴィジョン
(編集部注)
私立高校の動きについては過去の概況も確認しておきましょう。
■「埼玉県 私立高校 令和7年度」:よみうり進学メディア
〈2026年度入試〉埼玉県 私立高校「令和7年度 私立高校入試の概況」
■「埼玉県 私立高校 令和6年度」:よみうり進学メディア
〈2025年度入試〉埼玉県 私立高校「令和6年度 私立高校入試の概況」
■「埼玉県 私立高校 令和5年度」:よみうり進学メディア
〈2024年度入試〉埼玉県 私立高校「令和5年度 私立高入試の概況」
■「埼玉県 私立高校 令和4年度」:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉埼玉入試情報 「私立高-令和4年度の入試の概況を見る」
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