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東京 入試情報
2022.10.24

〈2023年度入試〉東京入試情報「令和5年度入試変更点・私立高校の『入試要項』出揃う」-令和5年度

都立では男女別定員枠20%へ緩和

令和5年度入試に向けて、私立高校の募集要項が出揃った。
今春、学習指導要領が改訂され、各高校で実施されている。
新課程に対して、多くの高校で研究・対策が進められている。
また、新しい教育を目指し、校名変更、共学化、コースの新設や改編が相次ぐ。
都立高校では、男女別の定員の枠が20%へと緩和される。
高校の説明会や相談会には、申し込み制や定員制など制約は多いが、できるだけ参加して情報収集をしておきたい。

新型コロナ禍の中、急ピッチで進む、変化への対応

今春から高等学校の学習指導要領が改訂された。
現在の高校1年生から、新しい指導要領の新課程で3年間学ぶこととなる。
このため、新しい教科に加え、思考力・判断力・表現力を育む教育を視野に、改革を推し進める学校が増加している。探究型授業、コミュニケーション能力の育成、英会話、ICT教育などだ。
また、IT社会の進歩、人工知能やロボットの発達など、社会の変化も激しい。
そんな時代の学校選択では、希望する学校を調べ、入試制度や基準だけでなく、施設や教育の特色、授業内容などを知ることが必要となるだろう。
令和5年度、都内私立高校の主な変更点は次のとおりだ。まだ調査中のため、必ず該当の学校の入試情報を確認してほしい。

志望校の入試変化に注意
(岩佐教育研究所調べ9月20日現在判明分)
■校名変更・共学化等
○芝国際(港区)
→旧校名/東京女子学園 共学化、国際教養、未来創造の2コースから最難関選抜、難関選抜、特別進学、国際生の4コースに再編。
○品川学藝(品川区)
→旧校名/日本音楽 音楽、幼児教育、バレエ、舞台芸術の4コースから普通科・eスポーツエデュケーションズとリベラルアーツの2コース、音楽科・パフォーミングアーツ(バレエ専攻・ミュージカル専攻)とミュージック(器楽専攻・声楽専攻)の2科4コースに再編。
○自由ヶ丘学園(目黒区)→共学化。

■ 学科・コースの変更
○ 大森学園(大田区)
→普通科の国立・選抜・英語・総進の4コースから特選、選抜・総進の3コース募集に改編。英語コースは2年次より。
○ 品川翔英(品川区)
→理数選抜コースを難関進学コースに改編。難関進学、国際教養、特別進学、総合進学の4コース制。
○ 関東国際(渋谷区)
→外国語科にイタリア語とスペイン語の2コース新設。普通科に文理・日本文化の2コース、外国語科に英語、中国語など9カ国語のコースを設置。
○ 大東学園(世田谷区)
→福祉コースを停止。普通科として一括募集に。
○ 新渡戸文化(中野区)
→スポーツコースを停止。特進医療理系と特進文系コースを探究進学コースに再編、美術、音楽、フードデザインと併せ普通科4コース制に改編。
○ 宝仙学園・女子部(中野区)
→保育コースをこども教育コースに再編。
○ 堀越(中野区)
→進学・進路選択コースを総合コースに再編。体育、トレイトコースと併せ3コース制に。
○ 佼成学園(杉並区)
→文理コースを総合進学コースに改編。難関進学コースと併せ2コース制。
○ 淑徳徳巣鴨(豊島区)
→特進コース・私文クラスの募集停止。選抜コースはアルティメット、プレミアム、選抜の3クラス、特進コースの特進クラスと併せ2コース4クラス制に再編。
○ 城西大附城西(豊島区)
→普通クラス130人、CSクラス40人と定員を分けての募集。
○ 郁文館(文京区)
→国立選抜クラス新設。東大、特進、進学、〝e〟特進クラスと併せ5クラス制に再編。
○ 修徳(葛飾区)
→選抜クラスを募集停止、特進、文理進学クラスの2クラス制に再編。
○ 八王子学園(八王子市)
→文理コース特選クラスを新設。文理コース選抜クラスを進学クラスに統合。総合コース文科系を総合コースリベラルアーツ系に再編。文理コースは、特選、特進、進学の3クラス、総合コースはリベラルアーツ、音楽、美術の3類系、アスリートコースと併せて3コース3クラス3類系に再編。
○ 国立音大附(国立市)
→音楽科を演奏・創作、総合音楽の2コース制に再編。普通科の特別進学、総合進学と併せ、2学科4コース制に。
○ 東海大菅生(あきるの市)
→特別進学コースを特進コースに、総合進学コースを進学コースに改編。

私学独特の入試制度を研究しておこう

都内外の私立高校の学校説明会や個別相談会が佳境に入った。申し込み制や定員制など制約は多いが、ぜひ参加しておきたい。
説明会に参加することで、各コースの内容、教育課程、進学実績、入試の種類や基準などの詳細な情報を得られる。学校で開催される場合には、校舎施設の見学もできる。
個別相談では、いろいろな質問に直接答えてもらえるだけでなく、「合格の可能性」などを聞くことができる。
私立では、各学科に多様なコース、類型などを設けている場合がある。
自分に適したコースの選択も重要な確認要件だ。
また、第一志望者を対象とする入試と、公立との併願を前提とした入試を設けている学校が多い。さらにほとんどの学校で、第一志望者には併願での受験生に対して、独自の優遇制度がある。
これらの優遇制度の利用が、私立受験で合格を勝ち取るカギとなる。

■東京都私立高校の入試要項について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉東京都 「私立高入試要項一覧」発表-令和5年度

都立では、男女別定員の緩和20%へ

都教育委員会は、令和5年度入試から、男女別定員を定めている都立109校での20%の定員緩和措置の実施方針を固めた。前年度は10%の定員緩和を実施していたが、性別により不合格になった生徒は299人(女子284人)となっていた。
緩和措置が20%となった場合、95人まで減少するとされている。
これまで女子の倍率が男子よりやや高くなっていたが、定員枠の緩和によってほぼ同率になると予想される。

■都立高校の入試について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2023年度入試〉東京都 都立高「入学者選抜実施要綱」発表-令和5年度
■男女別定員について詳しくは:東京都教育委員会
東京都立高等学校入学者選抜における男女別定員から男女合同定員への移行について

(岩佐教育研究所 岩佐桂一)

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