1学期も後半となり、受験生の夏が到来した。
公立ではまもなく、学校説明会・体験入学・文化祭等の日程が県のホームページで発表される。 ※1
私立は、私立中学高等学校協会のホームページで既に発表されている。 ※2
申し込み制や定員制など制約はあるが、積極的に参加しよう。
部活の大会、体育祭、会場テスト、各種検定の資格挑戦など、多忙な日々が続くが、いろいろな機会を生かして情報を集め、自分を伸ばしてくれる学校とめぐり合ってほしい。
■※1 「公立高校の学校相談会の日程」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉埼玉県公立・私立高校「2026年 夏の学校説明会一覧」-令和9年度
■※2
・埼玉県の「私立高校の学校相談会の日程」について詳しくは:埼玉私学ドットコム
学校説明会・体験入学
・東京都の「私立高校の学校相談会の日程」について詳しくは:東京私立中学高等学校協会
学校を探そう/学校イベント一覧

公立の出題の基本方針と入試選抜基準に注目
6月号WEB版で速報したように、令和9年度入試の選択問題採用校と出題の基本方針が発表されている。
選択問題採用校は、昨年の22校に市立浦和南が加わり、23校となった。※3
学校選択問題採用校
浦和、浦和第一女子、浦和西、市立浦和、市立浦和南、大宮、市立大宮北、川口北、川口市立、蕨、和光国際、川越、川越女子、川越南、所沢、所沢北、熊谷、熊谷女子、熊谷西、不動岡、越ケ谷、越谷北、春日部
出題の基本方針
入試問題は教科書の内容に沿った基礎的・基本的なものという方針に変化はない。
気になる高校の教育内容や特色、部活の活動状況、発表される選抜基準などを調べ、学力や評定などで目標値を設定し、それを目指して努力を続けていってほしい。
■※3 「令和9年度の学校選択問題実施校」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉埼玉県 公立高校「出題の基本方針」「学校選択問題実施校」を発表-令和9年度
9年度入試の改善点について
公立高校の入試では各項目が点数化され、その基準は各学校が定められている。調査書点は学力検査に一定の比率で加算され、選抜に使用されることになる。
9年度入試から調査書が改訂される。新しい調査書は、中学校での3年間の成績(各教科の評定)、総合的な学習の記録になり、出欠の記録は削除され、特別活動の記録その他は、受験生が出願する学校に自己評価資料として提出する。
自己評価資料は「受験生がこれまでの体験を振り返り、力を注いだことや努力したこと、また、高校入学後や将来取り組んでみたいこと、自己PRについて、自分の言葉で表現する」としている。
各校では個人面接や集団面接を実施する。これは、自己評価資料及び、面接の際、1人1分30秒から2分の「MY VOICE」の時間を設ける。MY VOICEは自己評価資料と関連付ける必要はないが、これまでの経験を振り返り、力を注いだことや将来取り組んでみたいことなどを自分の言葉で表現する。それについて面接官から3分30秒から6分程度の質問・応答の時間を設けるとしている。
自己評価資料は得点化されないが、面接は学科・コース等の特色に応じて30点又は60点満点で得点化され、学力検査点と調査書点に加算され、合否選抜に利用される。
■※4 「令和9年度公立高校選抜」変更について分かりやすい資料はこちら:よみうり進学メディア
〈2027年度入試〉埼玉県 「公立高校入学者選抜案内(リーフレット)」公開-令和9年度
合否選抜のポイントは、学力検査と評定
公立高校の入試選抜には共通選抜と特色選抜があり、特色選抜と共通選抜の両方を行う学校もある。
共通選抜のみで実施する学校が多いが、この場合は調査書の評定を1:1:1、又は1:1:2、又は1:1:3の割合で算出し、学力検査500点満点と面接点30点満点又は60点満点を足しこんだ合計点で選抜を行う。
特色選抜―学力検査点を1教科1.5倍、又は2倍とする傾斜配点を3教科まで可能とする。実技や小論文を実施する場合は、各校の得点化方針に基づく指針により加点する。
特色化選抜と共通選抜を実施する場合は、一次選抜を特色化で実施し、残りの人数を共通選抜で行う。募集の割合は特色化選抜を20~80%とすることになる。※5
特に選抜で重視されるのが学力検査の得点と調査書の各教科の評定だ。
学期ごとに学校から渡される通知表(注)は、学期ごとの成績であることと、評定の基になる観点別評価が記載されているが、調査書には各学年の総合成績が記載される。調査書の3年次は、4月から12月中旬までの成績ということになる。
(注・学校によって名称が異なる場合がある。)
調査書の評定については、12月中旬以降、希望者は担任の先生から口頭で教えてもらえる。
また1月中には調査書と同一内容の「通知書」が発行され、志望校を決める際の参考にできるようになっている。
■※5 「令和9年度公立高校選抜 入試要項・実施要領(確定版)」も発表されています:よみうり進学メディア
・〈2027年度入試〉埼玉県 公立高校「入学者選抜実施要項(確定版)」-令和9年度
・〈2027年度入試〉埼玉県 公立高「各高校の選抜実施内容(確定版)」を発表-令和9年度
来春の公立・全日制の募集人員は1,600人減に
公立高校の募集人員が発表された。
現在の国・公・私立中学の3年生は前年より1,700人余り減少し、約6万440人となる(7年度学校基本調査より)。
全日制の募集人員は3万3,480人、前年より40校40学級1,600人の減となった。※6
定時制課程の募集人員は2,000人で、前年と同様だった。
注目したいことは、定員減とされた高校の中に春日部や川口北、与野、伊奈学園や本庄など、例年倍率の高かった高校が含まれていることだ。
募集人員の増減や統合再編は、該当する学校の倍率だけでなく、近隣の競合校の倍率にも影響するため、今後の志望動向に注意が必要だ。
前年から就学支援金の増額の影響で公立高校志望者の割合が減少し、前年度では2,275人の欠員補充が出た。また、県内外の私立高校への志願者が増加しているため、公立では募集人員を絞る必要があったようだ。
■※6 「令和9年度の募集人員」について詳しくは:よみうり進学メディア
〈2027年入試〉埼玉県 公立高校「募集人員発表 全日制1,600人減」-令和9年度
高校に、行って、見て、触れて、感じてみよう
夏には、公立も私立も各学校で学校説明会や相談会、見学会、体験入学、部活体験など、受験生に学校を知る機会が提供される。各々の機会を生かして積極的に参加しておきたい。
県内・都内の私学の進学フェアが実施されているが、
・7月11・12日に彩の国進学フェア(読売新聞さいたま支局主催)
・埼玉私学フェア熊谷が7月27・28日
・埼玉私学フェア川越8月17・18日
・埼玉私学フェア大宮8月24・25日(埼玉県私立中高協会主管)
・8月17・18日に東京都私立学校展(東京都私立中学高等学校協会主催)
などが実施される予定だ。
予約制や入れ替え制などの制約はあるが、話を聞いてみたい学校を絞り、知りたいポイントをまとめて参加してみよう。きっと有意義な1日が過ごせるはずだ。
活躍する先輩たちの姿を見たり、高校での生活に触れて、志望高校を見つけてほしい。
学費を気にせず志望校を選択できる時代
国と県の私立高校生に対する学費助成制度が充実してきた。
国からの就学支援金は、家庭の年収の目安が廃止され、年45万7,200円となった。
また埼玉県では、県内生の県内私学入学生に対して「父母負担軽減事業」という助成金制度がある。国の支援金に加えて支給されるが、家庭の年収目安609万円未満では入学金支援10万円、年収500万円未満には22万3,000円、加えて設備費などで20万円の助成が実施される。
学費を気にせずに志望校を選べるようになっているのだ。※7
ただし、入学金や授業料、施設費などの不足分は各世帯の負担になること、助成が実施されるのが10月ごろになるため、それまでは各世帯の持ち出しになることに注意が必要だ。
また、教科書代や制服の費用、交通費、修学旅行積立金などの費用も調べておく必要がある。
詳細は、各私立高校または県総務部学事課へ。
■※7 「私立高校の就学支援金(国・埼玉県)」について詳しくは:埼玉県ホームページ
私立学校の父母負担軽減について(令和8年度)
夏の課題は、志望校の選択、学力向上など
夏の大会までで部活動を引退する人も多いと思う。そこからが本当の受験生だ。
体調に留意して、自分なりの計画を立てて、実行していってほしい。
体調に留意すること、2学期(後期)に向けての調査書対策、学力の向上、志望校の選択の4つが皆さんの夏の課題だ。
(岩佐教育研究所・岩佐桂一)
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